毒ガス工場建設理由

2 なぜ大久野島に毒ガス工場がつくられたのですか。

・陸軍は,関東大震災(1921)のことがあり,化学兵器施設は,天災や不測の災害の危険防止のため関東から地方へ移したい。という考えをもっていた。そのため・秘密が保たれるところ、・比較的居住地域に近く、労働力・資材の供給がしやすいところ ・毒ガスが漏れても回りに被害が少ないところ・ 中国大陸に近いところと考えていた。危険な施設は東京ではなく、地方へという考え方は、産業廃棄物処理場・原子力発電所の設置によく似ています。 ・一方、忠海町では芸予要塞が廃止され施設が引き揚げたあと、不況もあって町が沈滞していた。軍隊の施設なら不況に強いということもあり町は誘致に力を入れた。折から、忠海の望月忠吉町長は時の実力者政友会の望月圭介の子どもだったこともあり、政治的力を背景に誘致に成功したとも言われている。