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中国の赤いフタ

 高波が続いた後、浜田市国府海岸で、四角なガラス壜を
拾いました。高さ13cm、エボシガイがびっしり付着してい
て、長い間漂流していたようでした。赤いプラスチックのフタ
には中国語で紹興市越都腐乳厂(※原文略字)とあり、ど
ろっとした白い中身が残っていて、壜を開けると、ひどい臭
いがしました。

 腐乳とあるから最初はヨーグルトかと思いましたが、実は豆腐を発酵させた食品
だそうです。たくさん食べられているのでしょう、浜田市の海岸に中身入りでたま
に漂着します。腐乳に限らず、中国の加工食品の壜の漂着は時々ありますが、
プラスチックのフタの漂着はもっと多くて、浜田市の海岸を探せば、たいてい一
つくらい落ちています。海流に乗って漂い、日本の海岸に打ち上げられるのです。

腐乳の容器
(’98年)

 このフタには共通した特徴があ
ります。無色透明か半透明タイプ
の平たいフタを除けば、みんな赤
い色をしています。薄いピンクや、
黄色に見えるものも、裏側や窪ん
だ部分をよく見ると、赤い色が残っ
ており、もとは赤いフタであったこ
とがわかります。

 フタには浮彫り文字があり、私が今まで拾ったものはすべ
て、横にギザギザがあります。食品のパッケージに赤が多
用されるのはわかるのですが、あまりに同じパターンばかり
なので、たまには例外はないかと興味を持つうちにフタをた
くさん集めてしまいました。

 フタほど多く漂着しませんが、たまたま今まで見た壜はみ
なシンプルな四角や円筒形の形をしていて、浮彫り文字や
壜に直接印刷された絵などはありませんでした。いかにも
再利用しやすそうな姿をしていますが、リサイクルされてい
るのかどうか、そのあたりはよくわかりません。

中国の赤いフタ・コレクション

※ 写真をクリックすると大きくなります
※ ( )内は、採集地と採集年

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