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広島の海岸と川の陶片 (〜江戸時代) (2)


八幡川の陶片

 広島市西区を流れる八幡川は、かなり大きな川なのですが、河口を少し遡ると葦の群落もあり、野鳥も多く、バードウォッチングに来る人達もいます。河口付近は干潮時、広い川底が現れますが、茶色の比較的硬い砂が多くて、足を取られるような深い泥の少ない、歩きやすい場所です。ここから陶片が大量に出てきます。広島の海岸や川から出てくる近代以前の陶片は、宮島以外、18世紀半ば〜幕末のものが大半を占めますが、この八幡川からは時たま、もっと古い時代と思われるすり鉢や、須恵器、土器の小さなカケラも出ています。


近代以前の陶片が出てくる量も、宮島以外では最も多く、保存状態はやや悪いのですが、たまに驚くほど良い状態のものが出ることもあります。
※ 写真は18世紀頃のくらわんか茶碗と皿






   江戸後期の小皿 →









 広東碗は他の海岸や川でも多いのですが、この八幡川で特にたくさん拾っています。底が頑丈で残りやすいこともあるのでしょうが、たぶん19世紀前半、広島の庶民の台所でも主役だったのでしょう。
※ 写真は広東碗

                                           



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