カワサキZR-7 2000年式中古

 オフロードバイクばかり乗っていると、やっぱり乗りたくなるのが直4です。オフロードバイクの直4というのがあればいいのですが、そんなものは使えないでしょうし(車重増加、低速トルク不足、など欠点が多い)、欲しがる人もいないようです。ちなみにこれはCB-1 のところで書いた文章です。

2005.12.?? 車種の絞り込み
 直4に乗りたくなり、いろいろ車種の検討に入りました。候補はたくさんあり、250cc(ジール、バンディット)、400cc(インパルス、イナズマ)、600cc(ZZ-R600、ホーネット)、750cc(ZR-7、GSF750)などです。400ccの車体に600-750ccエンジンというのが個人的にベストだと思いますが、ホーネット(176kg)が最も理想に近いです。しかし高い!そしてホンダエンジンはスムーズすぎて味が薄いという先入観がありました。250ccも考えましたがシフトチェンジが忙しそうで、味はやはり薄いだろうと。そうこうしているうちにGSFはいい物件がなく、たまたまYahooオークションにZR-7のよさげな出物がありました。1000円出品で最低落札価格あり、希望価格が248000円。19万いくらまで上がっていたので希望価格で落札しました。これが不幸の始まりであることを知らずに・・・

2005.12.25 納車
 前日届く予定でしたが、名古屋近辺の雪のせいで一日遅れました。いずれにしても26日車検の予定でしたので2100円の割引でラッキーでした。しかし、届いたものを見てみると・・・
1、メーターの裏のプラスチック部分の大きい割れ
2、スピードメーターが43km/h以上に上がらない
3、ハンドルストッパーの損傷(何とねじ曲がっています)
4、ハンドルの曲がりもしくはフロントフォークのねじれ(ハンドルをほんのわずか右に切った状態で直進)
5、クランクケースカバーのねじ部分からのオイル漏れ(ザッパー系エンジンの持病?)
6、メーター読み走行距離16800kmなのに車検証の1年9ヶ月前の時点の記載が23000km
7、ディスクローターの段減り
8、フロント左側ウインカーのレンズカバーのぐらぐら
9、トリップメーターのつまみの折れ(棒だけなのでかなりの力でないと回らない)

 ま、いわゆる事故車ってやつです(滝のような涙)。

2005.12.26 新規車検(車検+登録)
 とりあえず車検を取らないと始まりません。自賠責保険を事前に契約し、22日に仮ナンバーを取りました。そしてこの日午後仕事をサボり、いざ福山の車検場に。以前登録で行ったことがあるので問題なく・・・と思ったらあるべき場所はもぬけの殻・・・どうやら移転していたようです。地図を持っていないので気が遠くなりましたが、気を取り直して軽自動車協会があるはずの数キロ離れた場所を目指すと、どうやらそこに移転していたようでした。よかったよかった。

 書類を提出して(よくわからない人用の窓口があって助かりました)、いざ検査ラインに。新設のせいか、何と二輪車専用レーンがありました。
1、車体検査: そういえば車体の増し締めはクランクケース付近しかしてなかったなと思いながらヒヤヒヤの合格。ホーンやウインカーはチェックしていたもののブレーキランプはノーチェック。冷や汗をかきましたが見事?点灯。しかしウインカーレンズカバーのぐらつきを透明テープで補修していたものは駄目で、接着剤で固定するべしとのこと。ここだけ不合格。
2、スピードメーター: 43キロまでしか出ないので正確性も疑問でしたが、40キロでフットスイッチを踏むと見事「○」。ホッとしました。
3、前後輪ブレーキ: ディスクローターが減っていてやや不安でしたが、まあ通らんことないだろうと思い、思いっきりブレーキング。「○」でした。
4、ライトの光軸: いちおう壁に映して調整らしきことはしましたが、期待はしていませんでした。右上を向いていたようであえなく「×」。

 まあ想定内の不合格だったので気をとりなおして近くのホームセンターに向かい接着剤購入。しかしなかなか接着せず材質のせいかとあせりましたが、どうやら寒さのせいと判明。徐々に接着してきました。ライトの光軸は一度自分で調整しようかと思いましたが、めんどくさくなりテスター屋さんに依頼。かなり左右の調整ねじを回していましたので自分でやらなくて正解でした。そして「やや暗いので2000回転まで回して下さい」とアドバイスをいただきました。感謝。そして当然のように再検査は一発合格。やれやれでした。ちょっと胃が痛くなりました。

 この日だけで行き帰り70km弱走りました。43kmでスピードリミッター?が作動しますので不正確かなと思ったのですが正確なようです。

2005.12.26 ファーストインプレッション
 スピードメーターが43km/hまでしか上がらず、ハンドルを少し右に切らないとまっすぐ走らないかわいそうなZR-7ですが、バイクの程度はさておいて実力面では光るものがあります。
1、コンパクトな車体
 乾燥重量202kgとは思えません。車体は400ccそのもので、エンジンが重いだけという感じです。押し歩き、小回り性能ともに問題なしです。 XT600Eは車重こそ160kg余でしたがオフ車の宿命としての高重心がありました。うれしい誤算です。
2、エンジン
 低速トルクはあまりないというふれこみでしたが、確かにそんな感じです。しかしそのせいかぎくしゃく感はほとんどなし、アクセルを開ければちゃんと加速します。町中は3000回転ちょっとで事足りますし、4000以上回すとすごい加速をします。基本設計が30年ほど前のエンジンですからノイズはそれなりにありますがこれはデメリットにはなりません。回したときの音も期待通り。いいですねえ。

2005.12.31 オークションの落とし穴
 今回のオークション、「希望価格での落札で消費税サービス」となっていましたので業者からの出品と判断し、評価も全部内容までチェックしましたが問題なしということで安心して落札しました。質問もしましたがハンドルストッパーの変形のところを答えていなかった以外は問題なしでした。
 車体が届く前に販売証明書の発行をお願いしましたが、廃車済みで問題は起こらないということを理由に発行していただけませんでした。このあたりで???マークです。
 そして届いてびっくりでした。一応上記の不具合は報告しましたが音沙汰ありません。オークションの文章を読み返すと、しっかりと「必ず現車確認してからの入札をお願いします。現車確認されずに落札された方からのクレーム及びキャンセルは、如何なる理由があろうと一切お受けできません。」と書いてありました。
 反省点としては、「必ず現車確認」と書いてある出品物はパス、質問に対して答えていないことがある場合もパス。評価については悪い評価を書くと、トラブル慣れしている業者の場合何らかのいやがらせをしてくる可能性がありますのでひどいことは書けないケースがあることを考える、などですね。評価の方は私が落札したあと、私と同じケースがあったようでかなり控えめながら現場が想像できそうなコメントがありました。あと数日そのコメントが早かったなら・・・と悔しがりました。
 走行距離はおそらく3-4万はいっているでしょう。250ccだったら寿命に近いですが750ccだったらまだまだいけるかもしれません。中くらいの転倒事故をした後遺症は今のところわかりませんが、高速道路に乗った時わかるかもしれません。ハンドルをまっすぐにして、スピードメーターを交換すればまあまあのバイクになる可能性はあります。高い授業料でした。

2006.1.6 修理の第一歩
 泣いていても始まりませんので、まずはできることからやらなければいけません。とりあえず43km/hしか出ないメーターは何とかしないといけません。しかもなぜか取り付けが甘くてぐらぐらしています。メーターのねじを外して分解してみると、メーターの収まるプラスチック部分がバキバキに折れています。これではぐらぐらするはずです。
 メーター本体はケーブルを外してその部分をドリルを使って回してみるとやはり43km/hまでしか上がりません。メーター本体の異常ということがわかります。よく見るとメーター付近に風車のような形をした部品があってそれが干渉して針が動かなくなっています。少し曲げてやるとちゃんと動きました。事故の衝撃で曲がったのでしょう。ドリルの動力だと80km/hちょっとしか上がりませんのでそれ以上はわかりませんが、メーターの針は手で動かすとスムーズに 100km/h以上まで動きますから大丈夫でしょう。
 そしてプラスチックのケースをカワサキのお店に注文しました。こんなもんが何と5000円以上するのです。何と高いことか。メーターの裏の砲弾型カバーも割れているので欲しかったのですがこちらも同じくらいの値段がするので断念。そしてGIVIリアキャリアを南海部品に注文しました(約13000円)。
 このあとは曲がったハンドルを直すべく、フロントフォークの修正もしくはハンドル交換です。これでやっとまともなバイクになるかもしれません。走行距離はひょっとしたら問題にならないかもしれませんし。ディスクローターの減りはちょっと問題かもしれません。

2006.1.15 メーター修理&高速初体験

 メーターのプラスチックケースが届きましたので、昨日修理をしました。まずは切れているメーター照明を交換すべくオートバックスに電球を買いに行きました。12V1.7Wとなっているのに3.4Wしかありません。まあ少し明るくなるだけだろうと安易に考えこれを購入。そのあとはたと気がついて南海部品に行ったところ1.7Wがありました。しかし2個しかなかったため断念。その横に3.4Wがたくさん並んでいたので、バイク用にこれだけ売ってるならまあこれでいいかと納得。
 帰ってバキバキに折れた旧ケースからメーターを3つ(燃料計含む)丁寧に取り外し、新しいケースに移植しました。トリップメーターリセットつまみが曲がっていたので修正。さあできた、と思ったら方向指示器ランプの上にかぶせるカバーを付け忘れ(泣)。まあメーターが異常だったらどちらにせよ外すのでとりあえずこのままで。簡単そうに見えてこの間2時間(汗)。ねじをよく落としてなくしそうになりました。
 そして今日、高速に乗ってみました。合流レーンから7000回転ほど回すと・・・7000まで一気に吹け、ものすごい加速。さすがはナナハンです。これ以上の速さはいりません。すごいです。100km/h制限ですのでプラス30cm/h(笑)まで出しましたが、ハンドルの振れもなく安定していました。そしてスピードメーターもちゃんとこの速度までは動いていました。ただ風圧がすごかったので、快適に走ろうと思ったら80-100km/hでしょうか。ビキニカウルがあったらましになるでしょうか。
 これでとりあえずの修理は終了です。あとはハンドルが曲がっているのを何とかするだけです。これで走行距離が多い以外は普通のバイクになってしまうのかもしれません。
 ところでセカンドインプレッションになりますが、エンジンはスムーズで街中は3500回転あたりまでで十分です。低回転でのトルクは少ない方だと聞いていますが、アイドリング発進もできるくらいのトルクはあります。2000回転を下回っても加速してくれます。登り坂でちょっと頑張って4500まで回すとものすごい振動が股間に伝わります。高速では感じなかったのですが。音もよくいいエンジンです。車体もコンパクトで扱いやすいですし、いいバイクです。

2006.2.5 トップケース装着
 キャリアがなければそのバイクには乗らない?というポリシーを持っている私は年明けすぐに取り付け金具(ステー)を注文しました。GIVIのケースを取り付ける金具ですが、在庫がなくてやっと今日届きました。イタリアに注文して?1ヶ月ですから早いと思います。ちなみにZR-7用の金具と手持ちのケース用の底になる金具と2つ買う必要があり、合計13000円ほどでした。
 取り付けは30分ほどで完了しました。ZR-7には最初から取り付け用の穴がありまして、リアのグラブバー(二人乗りの時につかまったりセンタースタンドを掛ける時に持つ所)を外さなくても装着できました。あとリアウインカーと干渉するという話もありましたが問題ありませんでした。
 これでリュックサックを背負わなくても楽ちん通勤&買い物ができます。早く暖かくならないかな。

2006.3.2 ハンドルがまっすぐになる
 近所のバイクショップで見てもらったところ、ステアリングステムが曲がっていると言われました。修理をお願いして、ステアリングステム交換、アクスルシャフト交換、ハンドルストッパー修正&溶接となりました。部品代\18300+工賃\23000+消費税で合計\43365です。これでやっとハンドルがまっすぐになり、まともに走れるようになりました。残る心配はクラッチの摩耗くらいです(メーター巻き戻しが激しかったとしたら)。

2006.4.16 オイルが増えている(17062km)

 先週末乗ったときふとオイルゲージを見てみたら何とオイルがレベルゲージのHIよりはるか上にありました。さてこれはどういうことでしょうか。バイクを受け取った時点ですでに多かったのか(売り手の悪徳ショップの仕業か?)、それとも走っているうちに増えたのか、どちらかです。
 走っているうちに増えたとしたら、ガソリンがオイルに混ざってしまったことになります。キャブがオーバーフローした時になるということが書いてありましたがそういうことなんでしょうか。
 薄まったオイルで走るのは危険ですので、とりあえずオイル交換をしてみました。カストロールの四輪用\980のXLなんとかというやつです。試運転では不具合は感じませんでした。さてどうなることか・・・

2007.1.27 お別れ
 ムルティストラーダ620の輸入中止の件で買い替えが急遽決まり、ZR-7とはお別れになりました。このZR-7、かなりいいバイクだと思います。エンジンはパワーもほどよくいい味もあり、飛ばしてもゆっくり走っても楽しめます。車体は400cc並みにコンパクトで、ハンドルもまずまず切れるため取り回しも合格です。欲を言えばもう少し軽ければ(180kg台)完璧です。
 Yahooオークションで事故車上がりであることなど明らかにして出品し、偶然いい方に落札いただき、気持ちよくお取り引きできました。1年ほどで修理費を含めて20万円くらい損したことになりますが、まあいい勉強になったと思います。カワサキ空冷4気筒ナナハンの魅力もわかりましたし。ムルティの次はまた4気筒ナナハンに戻るかもしれないなと思うくらいです。

そして・・・

2007.7.13 再びZR-7購入
 ムルティストラーダ620は自分には合わないということで、ZR-7を買い直してしまいました。初年度登録が1999年11月ということで、前回のより少し古いですが、程度はさすがに今回の方がいいです。この後は次のページでご覧ください。→ 2台目ZR-7へ行く