初級者はまず振り心地の違う13本への対応を迫られる 2018.3.18
ゴルフを始めてからそこそこ上手になるまでは時間がかかります。練習せずいきなりラウンドして120が切れるっていう人はほとんどいないはずです。なので普通はしばらく練習場でしっかりと練習して、ある程度打てるかなと思ったらラウンドします。
問題はクラブがたくさんあることです。パターを除いても10本以上あります。これらのクラブが何も意識しないでもそこそこ同じような感じで打てるのであれば問題ありません。しかし市販のクラブはそのようには設計されていません。ドライバーはスライスし、5番ウッドはトップし、5番アイアンはダフったりスライスしたり、ピッチングウエッジは左に飛び出したりトップしたり、ではいろんなことを考えながら打たないといけません。
初級者の方はクラブをたくさん練習するのではなくて、ある1本に絞って練習するようにと勧めるプロは多いです。7番アイアンの前後を勧めることが多いようです。長いクラブを勧める人はあまりいません。やはりプロも振り心地の違うクラブに対応することの難しさはよく把握されています。
上級者の方々は例外なく様々な振り心地のクラブへの対応力が高いです。というか市販のクラブをそのまま使うという前提では、対応力が高くないと無理です。逆の発想で全てのクラブの振り心地を自分の打ちやすいクラブに合わせてしまうという方法もありますので、練習量が確保しにくい方にはそちらをお勧めします。
そういうことをしないで、ナイスショットのあとに振り心地の違うクラブでミスをしてしまうと、ミスの原因がスイングなのかクラブなのかわかりません。そういうものだとわかっていれば対処のしようがありますが、ほとんどの方は「下手だから仕方ない」と考えてしまいます。それで上達しないからゴルフをやらなくなってしまうのはもったいないです。やり方さえ変えればもっとやれるのに・・・
−−−−−−−−− 以下は以前書いた記事です −−−−−−−−−−−−
120を切る裏技
120を切らないとゴルフは苦痛なだけになってしまいます。初心者で120を切れない人は多いですし、自分も結構長い間切れなかったので、今ならうまいこと裏技が使えるのになと思うのでここに書きます。スイングのやり方は難しいので省略します(汗)。
1、使用クラブ
ドライバーは果たして使えるものでしょうか。いや使える人ならいいのですが、思い切って7番ウッドまで落としてもいいです。でも多分それでも打ちにくいですよね。私もウッドが使えるようになったのはつい最近で、ゴルフを始めて5年くらいは全然ダメでした。
この場合はUT(ユーティリティ)がいいです。お勧めは25度です。多分150-160yくらい飛ぶでしょう。28度でもいいです。25度とか28度でしたらもしかすると2打目以降でも同じクラブが使えるかもしれません。そうなると威力倍増です。
UTも難しければティショット6番アイアン、2打目以降8番アイアンでも十分OKです。
アイアンはヘッドが大きめでソール幅の広めのものを選ぶといいです。可能な限りAWとSWも同じものを。3-5番アイアンは使用禁止で、6番はティショット限定(UTと結果のいい方を使う)、2打目以降は8番以下がいいです。
体力のある若者がおぢさん向けの軽すぎるクラブを選ぶと結構悲惨なことになったりします。人並み以上の体力があれば文句なくスチールシャフトを選びましょう。本音を書くとドライバーは43インチスチールシャフト、他のクラブも同じ銘柄のスチールシャフトがいいです。どこにも売っていませんし、個人でやっている工房とかで相談するしかありませんが。そしてできればですがワンレングスアイアン
。これは最強です。
パターは選ぶのが難しいのですが、できるだけ重いのを買うのがいいです。ヘッドが安定してぶれにくくなります。
2、具体的な戦略
要するに簡単なホールでボギーかダボを狙い、難しいホールはトリで収めるということです。基本的にPAR4は3回打ってグリーンオンを狙いますので、ティショットは150yも飛べば十分です。難しいPAR4は3回打ってグリーンのそばにあれば最高です。同じクラブを繰り返して使うことでミスが減らせます。もちろん7Wで170y打てればそれにこしたことはありません。
ホールが簡単か難しいかはわからないと思いますので、適当に打っていいです。無理に届かせようとしなければ意外とスコアがよくなります。例えば2回打って150y残って、UTで乗る距離だから頑張って振ろうと思うとチョロになります。手前でいいやと楽に打ちましょう。
短いPAR3ではボギーを狙ってみましょう。120yの場合だと130y打てるクラブでちょうどいいです。多分ミスってちょうどいい距離かやや短めになります。ぴったりのクラブで打つとたいていショートしてバンカーに入りますので、手前にバンカーがあれば大き目のクラブがいいです。奥がOBとか林だったら短めに打ちましょう。そんな具合でグリーン周りにボールがあれば(バンカーを除く)、チッパーなどを駆使してボギーが狙えます。
PAR5は長いですが、UTで4回打ってグリーンのそばにボールがあれば十分です。1回か2回チョロをするかもしれませんが、たまのチョロなら許しましょう。
3、アプローチとパッティング
アプローチはとにかく乗せることを考えましょう。パターで打てれば打っていいです。ラフにあってもめちゃくちゃ強く打てばグリーンに乗ります。グリーン奥で止まるくらいの強さで打てば、結構いい具合にスピードが殺されます。
パターが使えない場合はバンカー越えなどです。チッパー(転がし用アプローチクラブ)とかピッチャー(バンカー越えに使える上げるアプローチ用クラブ)はフル活用しましょう。パットと同じ打ち方でボールがいい具合に上がります。例えばPRGR(プロギア)からR35(チッパー相当)、R45、R55(ピッチャー相当)というクラブが出ています。もっと安いのもいくつかあります。
バンカーは難しいですが、例のピッチャーを使えば結構簡単に出るようです。35と55を持っていると重宝することでしょう。ぜひこの2本は活用してください。
以上のチッパーやピッチャーなどは、途中で取りに行くようなことがあればスロープレイの原因になるので、必ずしも必要でない場合で急いだほうがいい時はそれぞれ8番アイアン転がし、SWのアプローチで代用しましょう。時間があれば取りにいってもいいですし、キャディさんがいる場合には持ってきてもらってもいいです。
パッティングは「100切りの裏技」を参照してください。最初のうちはオーバーしてひどい目に遭うことが多いので、特に下りでは短めに打って3回で入れるようにしたいところです。残り距離が短いと思っても入れる意識を強く持たないようにしましょう。オーバーして最初より距離が残ります。ジャストタッチ、もしくはやや弱めが基本です。絶対に入れないといけないのは30cm以下です。50cmも外れる時は結構あります。
4、一緒に回りたいと言われるゴルファーになるためには
一般的には上級者になればなるほど、初級者と回るのは嫌がる傾向にあるようです。ミスショットを見せられることやスロープレイで自分のリズムが狂うというのがその理由です。私のような百叩きでも130叩きの人と回るのは神経を使います。後続の組に迷惑をかけないように誘導するとか、その人に平常心を保ってもらえるように言葉をかけるなどですね。
誰しも下手な時期はあるものですし、この時期を何とか乗り切らないといけません。ここを読まれている方には、下手だけれども一緒に回ってストレスにならないというゴルファーに早くなっていただきたいです。その方法としては、
(1)スロープレイ厳禁
スロープレイの原因はたいてい大きく曲げてボール探しに時間がかかるとか、打ったボールの場所に行くのが早くても使うクラブがなくて取りに戻るとか、たくさん池に打ち込んでボールをなくすとか、このあたりです。ですので曲げないクラブ選びと、2打目以降に使うクラブを想定して持っていくことが必要です。
具体的にはティショットでOBを出すようなクラブは使用禁止、120切りには150y飛べばいいわけですからUTかせいぜい7Wまでに留めるということになります。そして2打目は130yも飛べばいいわけですから8番、PW、SWの3本を持ってボールを捜しに行くことです。
この3本は本当に有用で、120-130y以下は全てカバーできます。8番アイアンは130yフルショット、林から転がして脱出、グリーン回りの転がしアプローチと使えますし、PWは100-110yフルショット、SWは70-80y以下全般という役割になります。残り80yを切ったら8番、SW、パターの3本がいいです。
そしてボールは必ずポケットの中に3個以上あるのを確認して2打目に向かいましょう。
あとはスローな印象を与えないことも大事です。素振りは1回かなしで、構えたらすぐに打ちましょう。また同伴者がみんなティショットを打ち終えたら、真っ先に自分のボールを捜しに行きましょう。走らなくていい場面なら早足くらいがいいです。セカセカしすぎもよくありません。
(2)できるだけマナーを守る
マナーというのは初心者にとってはかなり難しいですので、必要最小限のことを守りましょう。近くにいる人がショットを打つときにはおしゃべりしないとか物音を立てないとか、グリーンで他の人のボール位置を確認して、ボールとカップを結ぶ線を踏まない(できればまたがない)とか、ミスショットが続いても嫌な顔をしたり嫌な言葉を発しないとか、このあたりが重要です。
その他、他の人が誰も吸わないのに自分だけたばこを吸うとか、キャディさんを使用人のように使うとか(敬語で話しましょう)、芝を痛めても直さないとか(せめて取った芝は元に戻しましょう)、このあたりもNGです。
ゴルフは人間性がもろに出るスポーツです。その場限りでなく普段からいいふるまいをするようにしましょう。