浄瑠璃『壷阪霊験記』
第六番札所 ・ 奈良県高市郡高取町

第六番札所 壷阪山 壷阪寺南法華寺
( つぼさかでら ・みなみほっけじ )
  #6 Tsubosakayama - T s u b o s a k a d e r a - T e m p l e  
● 御詠歌 ●

『 岩をたて 水をたたえて壷坂の 庭の砂も 浄土なるらん 』


本尊 十一面千手観音菩薩 開基 弁基上人
宗派 真言宗 創建 大宝3年 ( 703年)
住所 奈良県高市郡高 取 町壷阪3 交通
近鉄吉野線壷坂山駅から奈良交通バス
壷坂山行きで約10分、終点下車。
電話 074452−2016
西名阪道の郡山ICから南へ国道24号線、
169号線を経由、壷坂口から県道約2Km。
拝観料 400円 駐車場 仁王門下に約50台(有料)

重文の三重塔 釈迦の一生を刻んだレリーフ

壷阪山南法華寺は、通称「壷阪寺」の名前で親しまれ、お里・沢市の物語『壷阪霊験記』の舞台となりました。
奈良県の中央部を南北に貫く壷阪寺への道。 飛鳥を経て吉野・大峰に至る昔から修験者が通った険しい峠道でした。

壷阪寺の起こり

国道169号線を橿原方面から来て、近鉄・壷坂山駅を過ぎ、しばらく走り左折して山中に入る道を行きますが、この道は古くは大和から吉野に行くための最も重要な交通路であったといいます。

今からおよそ1300年前の703年元興寺の僧弁基が、この霊峰に心ひかれて修行していたところ、秘蔵の水晶の壷に観音菩薩が浮かんだといいます。
弁基は、その壷を阪の上に安置し、観音像を彫り本尊としました。
これが壷阪寺の名前に由来になっています。

夫婦愛を感じた壷阪の観音

明治20年に初演されたという浄瑠璃 「 壷坂霊験記 」で、あまりにも有名なお寺で、盲人である沢市と妻お里の夫婦愛の物語に象徴されるように、眼病平癒祈願に関するものが沢山あります。

物語はこうです。

壷坂寺の近くに、目の不自由な沢市という男がおりました。
その妻のお里は大変な美人でした。
お里は、沢市を深く愛しておりました。ですから、お里はなんとかして、夫沢市の眼病を治そうと壷坂寺の観音に夜毎お参りするのでした。
それを知らぬ沢市は、夜な夜なお里が家を離れるので、自分をさしおいて不倫でもしているに違いないと邪推します。

ある夜、沢市はお里の後をつけていきます。
すると不倫どころか、お里は沢市のために壷坂まいりをしているではありませんか。
なんという愚かな邪推をしてしまったのかと沢市はわび、それが恥ずかしくて沢市は近くの谷に身を投げてしまうのです。

お里も悲しんで後を追って身を投げます。この夫婦愛に感じた観音が二人の命を助け、沢市の目も開く・・。というものです。

ここで目薬を買って帰れば霊験あらたか、もう目の病気には安心です?

本尊をまつるのは、珍しい八角形の堂

本堂へは、靴を脱いで上がります。

本尊・十一面千手千眼観世音。
本堂の八角円堂の中心に安置されている本尊千手観音坐像は蓮華座の上に大きく、たくましい姿で座しておられます。

ふくよかな顔立ちの観音さまですが、でも少しユーモラスな面を感じるのは私だけでしょうか!?
壷阪寺の本尊は、目の病に悩む人々を救う観音として、広く信仰を集めています。

住職の姿勢に感銘する

参詣して丘の上には、花崗岩で出来た高さ20mの真っ白な大観音像がありますが、これは同寺がインドで続けているハンセン氏病患者救済活動などに対して、インド政府から寄贈されたものだそうです。

その大観音像の前にある建物には、健脚祈願の『ジャンボわらじ』があり、大観音像の足に合わせたという長さ約二メートル、幅約七十センチの大きなわらじです。

またここの住職は、目の不自由な方々のための老人ホームを境内に設立され、目の不自由な人々が、その嗅覚と聴覚と触覚によって自然を楽しめるように作られた「匂いの花園」や「点字図書館」が設けられています。

このような活動をする寺には、心からエールを贈りたいと思います。

「 御朱印 」(納経帳)は、巡礼寺院のなかでも特に見事な「御朱印」です。

地元の高取町は小さな町ですが古くから薬で栄え、城下町でもありました。 家老屋敷の表門や町並みがその面影をとどめています。
薬は主に、今では殆ど見られなくなった配置薬として各地の家庭で利用されているそうです。

高取町を抜けて帰るのもいいと思います。
● 一口 メ モ

『納経帳とは』

一種のスタンプ帳のようなもので、お参りした後は、納経帳に墨書していただき朱印を押してもらいます。
本来は、納経をした「印」として書いていただくものだそうです。
これは巡拝を終えた後も、自宅の仏壇などにきちんと保管しておきます。


壷阪寺の主な行事
◆ 毎月18日 ・・・・・・・・・・・・観音縁日護摩法要
◆ 8月18日 ・・・・・・・・・・・・眼病平癒祈願会


だいぶ読んでいただきましたね。