復興を目指す難所の霊場
第三十二番札所 ・ 滋賀県蒲生郡安土町

第三十二番札所 繖山 観 音 正 寺
( かんのんしょうじ )
#32 Kinugasayama - K a n n o n s h o u j i - T e m p l e
● 御詠歌 ●

『 あなたうと導きたまへ観音寺 遠き国より運ぶ歩みを 』



本尊 千手観音菩薩 開基 聖徳太子
宗派 天台宗 創建 推古13年 ( 605年)
住所 滋賀県 蒲 生 郡 安 土 町石寺2 交通
JR琵琶湖線(東海道本線)能登川駅から
近江バス八日市行きで約15分、観音寺口
下車、徒歩約1時間。安土駅からタクシーで
石寺まで約10分、参道を徒歩約40分。
電話 0748−46−2549
国道8号の石塚(五個荘南)から西北へ、川
並を経由して有料登山道路まで約2km。
拝観料 無料 駐車場
登山道路終点に約30台。
(往復通行料 500円)

巡礼中に見えるのは・・・ 石寺からの参道( 石段 )

滋賀県安土町にある標高433メートルの繖山。
観音正寺は、安土城に連なる山の中にひっそりとたたずんでいます。

■ 車道が開通して難所を返上

札所中一番の難所と言われますが、私は車で五個荘町「石馬寺」方面から有料の道を通り、わずか10分ほどで近くまで一気にいくことができました。

寒い日で、途中の道には雪が残っていました。
繖山(きぬがさやま)山上にある観音正寺は聖徳太子が建立したと伝えられ、その起こりは古い。

中世、繖山に佐々木六角氏が観音寺城を築き、観音正寺はその祈願所として盛隆を誇ったが、佐々木氏の盛衰と運命をともにすることとなった。

観音正寺には山門がなく、山門跡の礎石だけがのこっています。

礎石の正面にあった本堂は、残念ながら平成5年5月に重文の本尊千手千眼観音とともに焼失してしまい、仮設の事務所で御朱印をいただくという淋しい思いのしたお寺でした。
山上で水の便に乏しく、このような結果になってしまったのでしょう。

本堂跡へ向って右側に庫裏のほか、不動院、供養堂、太子堂(護摩堂)等が並び、不動院が仮納経所となっている。

しかし、いただいた御朱印は筆さばきや力強さは、一級です。

平成12年再建目指して復興事業が進められていますが、御朱印の力強さを信じて一日も早い再建を祈りたいものです。

旧本堂入り口付近から見える「蒲生野」(安土町など付近一帯の古名)は、国道を走る車、新幹線を走る電車など・・・見ていても飽きが来ません。

しばらくそのすばらしい眺望を堪能し、境内の茶店でうどん、そば程度の軽食ができるので、ゆっくりと休んでから下山しましょう。

■ 徒歩での参拝は年配者には無理のようです

巡礼も、ここ観音正寺から二巡目に入りました。

観音正寺を二巡目のトップに選んだのは、特に理由はありませんが、家から近いこと、本堂焼失後の復興状況はどうなっているのか、今度は石段を自力で登って参拝したい等々が心の奥にあったのかもしれません。

歩いて上る参道は、安土町石寺からが表参道。
五個荘町川並の結神社からが裏参道になります。
石寺からは自然石の石段、川並からは自然石や丸太を並べた道で、どちらもかなり険しい。
そしてもうひとつ桑実寺から山腹沿いの参道がある。

私は表参道を行くことにし、前回のように車で麓の石寺の集落まで行き駐車場に止め、マイペースでスタートしました。

石寺集落の家並みからすでに急坂が始まっています。 少し登ると日吉神社です。いつものように神社は素通り出来ません、お参りしました。

石寺からの道は約1.5Km 、石段の間隔が広いのは兵馬が利用できるようにしたからだといいます。

まさに急坂です。 お年寄り連れの参拝者には、このルートはおすすめできません!!
石段は、長い年月の中で少しづつ崩れていったのでしょう、かなり石段が乱れて大変歩きにくい道になっています。
途中、2・3回休憩をとり約40分で登りました。

途中では、二組の参拝者(少しだけ会話したのですが、どちらも大阪からの参拝者)にお会いしましたが『 今でもこうやって徒歩で参拝する方がいるんだ!』と思うと観音信仰の偉大な力を感じます。

再建が待たれる本堂、新本尊は白檀の丈六像

お寺の方の話では本堂の復興は平成14〜15年頃、そして現在白檀(びゃくだん)を使って焼失した本尊の4倍以上もある千手千眼観世音菩薩を仏師に作ってもらっているとのこと。
その白檀も輸出が禁止されているそうですが、インド政府の特別のはからいで可能になったと、朱印所の方に聞きました。

本堂跡も整地されていますが、前回参拝時(平成7年2月)と状況はあまり変わっていません、やはり復興は大事業(総額約16億円)なのです。

二巡目ともなると、ずいぶん『 心の余裕 』のようなものが感じられます。

初回の巡礼のように、『 とにかく三十三所回りたい!』といったようなガムシャラな参拝ではなく確かに『 観音さまにお参りするんだ 』という気持ちはあるのですが、ちょっとした『心の余裕 』こそが『観音』で、大それたことですが、意外にも自分自身の心の中に『 観音 』が在るのかもしれません。

これから始まる二巡目の巡礼が、いつ結願できるかわかりませんが、この『心の余裕』を心掛けて、諸寺を訪ねてみたい。

観音正寺での教訓 : 『 素敵な日々は、心の余裕から ・・・』
● 一口 メ モ

『 倚像(いぞう) とは 』


台座または椅子に腰をおろして坐った形の像。


観音正寺の主な行事
◆ 4月8日 ・・・・・・・・・花祭り
◆ 8月8日 ・・・・・・・・・お火たきまつり
◆ 第一月曜日( 1,2月を除く ) ・・・・・・・・・朝がゆ( 6時から )
◆ 仲秋の名月の日 ・・・・・・・・・お月見


||| 近くのチョットいいところ |||

近江商人屋敷

天秤棒を肩に行商から身を起こしたのが近江商人。
五個荘、近江八幡、日野など湖東地方がその出身地で、江戸時代から昭和初期にかけて
全国に商圏を広げた。

現在の大商社のいくつかは( 例.伊藤忠、丸紅、等々 )近江商人の創業による。
成功者たちは、こぞって故郷に豪邸を建て、観音正寺の麓五個荘町にも金堂(こんどう)を
中心にそれが多い。

特に金堂の外村宇兵衛旧居とその分家で、作家の外村繁の生家が近江商人屋敷として
公開されている。

この近く歩いて約5分のところに、文化学習センターがあり近江商人の歴史、文化などを紹
介する近江商人博物館がある。
さらに歩いて約15分のところに五個荘町歴史民俗資料館がある。

電話:0748−48−5676
入場料: 二軒共通300円
開館時間: 9:00〜16:00
休館日: 月曜、祝日の翌日は休館


だいぶ読んでいただきましたね、あともう少しでおしまいです。