西国巡礼最大の大寺
第三番札所 ・ 和歌山県那賀郡粉河町

第三番札所 風猛山 粉 河 寺
( こかわでら )
#3 Fumouzan - K o k a w a d e r a - T e m p l e
● 御詠歌 ●

『 父母の 恵みも深き粉河寺 仏の誓い 頼母しの身や 』


本尊 千手千眼観音菩薩 開基 大伴孔子古
宗派 粉河観音宗 創建 宝亀元年( 770年 )
住所
和歌山県那賀郡粉河町粉河 2287
交通
JR和歌山線粉河駅下車、徒歩約10分。
電話 0736−73−3255
阪和道の和歌山ICから国道24号線を
東へ、童門橋を渡って左折、約1Kmで
大門前へ。
拝観料 無料 (本堂内陣 300円以上) 駐車場
大門そばに10台ほど。( 無料 )

風猛山の山号を掲げる中門 本堂へ続く石畳の道

和歌山県の北端部を東西に悠然と流れる紀ノ川。
3番札所風猛山粉河寺は、紀ノ川のほとりにあります。

粉河寺縁起の伝説

清少納言が「枕草子」に「寺は石山、粉河・・・」と書いたように、古くから名刹として知られています。
中世には、東西4km、南北6kmの寺域を持ち、高野山・根来寺などと拮抗したといいますから相当に大きな寺院であったと思われますが、現在でも容易に想像できる、そんな大寺です。

まず大門があり、車はその右を通り境内に入ります。 この大門入ってすぐのところに車を止め参詣しました。 その門前からずっと奥にある本堂まで広い石畳が二度曲がって続きます。

それにしても、参道(石畳道)の右手にチョロチョロと流れる小川(粉河)が、寺号の由来だというのですから不思議です。

最初の見ものは「門前の虎」。
御池坊門前の左軒下にあって、こちらをにらみつけています。
説明版に「左甚五郎作・八代将軍徳川吉宗寄進」とある。

結構、愛敬のある顔をしていますが「夜な夜な外に出て暴れるので、野荒らしの虎と呼ばれ、目に釘を打たれてからおとなしくなった」という言い伝えがあるそうです。

名刹として知られ、紀ノ川そばの大寺

敷地・伽藍ともに「三十三所」随一、大きな中門をくぐり、左方の一段高い場所に西国三十三所の中で最も大きいといわれる本堂に私たちは圧倒されます。

間口33メートル、奥行25メートル、高さ33メートル入母屋造り、2棟が重なり合った総欅造りです。 力強い建物で二層屋根、均整のとれた豪壮な趣を持っています。

正面からは二重屋根、横から見るといくつもの屋根を複雑に組み合わせた八棟造り(権現造り)。
粉河寺は戦国時代、秀吉に攻められて全焼してしまいました。

このためか太閤人気はこの辺りでは「サッパリ」とか。
現在の建物は七代目、享保5年(1720)の建立。

この寺は江戸時代には、庶民だけでなく徳川家の信仰も受け、現在の大きい伽藍は、その時代に建立されたものだそうです。
特に八代将軍吉宗の功績は大きく、大門・中門・本堂・千手堂は国の重文です。

粉河寺の寺伝

土地の領主、大伴孔子古(おおとものくじこ)がある夜、風猛山で獣を追っていると、突如荘厳な光を見た。
このことがまい夜のように続くので、日頃の殺生を悔い、その光の発した場所に草庵を建てました。

その頃のある日、童男行者(子供の姿をした僧)が来訪し、一夜の宿を乞いました。
心おきなくその夜を過ごした行者は、孔子古が仏像を求めていることを知ると、千手千眼観世音菩薩像を刻み、姿を消しました。

行者は、観音の化身童男大士だったのです。
その観音像が、現在の本尊として伝えられています。

本尊を守る二十八部衆と本堂の世界

観音の化身、童男行者が刻んだといわれる本尊・千手千眼観世音菩薩は、永遠の秘仏です。
厨子の左右には、本尊の侍者として二十八部衆が守りを固めています。
更に内陣の脇には、大日如来を中心にさまざまな仏たちがまつられています。

大日如来は、宇宙そのものをあらわす仏です。
その光で、あまねく人々を照らし出してくれるのです。

大日如来の使者不動明王は、人々の為に悪魔や障害に立ち向かう勇敢な仏です。
大忿怒の強い怒りの表情を見せています。

端麗な天女姿の鬼子母神は、もともとは人の子を捕って食う鬼でしたが、釈迦によって子を捕られた親の悲しみを教えられ、慈母の女神に生まれ変わったのです。

そして閻魔大王、地獄の主は形相すさまじく、訪れる人を威圧します。
仏の優しさと恐ろしさが、こもごも人々の心に迫る、それが粉河寺本堂の世界のようです。

観音の化身、童男大士を拝む日

童男大士に姿を変えた観音を、年に一度だけ拝むことができます。
毎年、12月18日に童男堂で行なわれる童男会の日です。

童男堂は、八代将軍吉宗の寄進といわれ、江戸時代初期の建築様式の内陣、豊かな色彩の天井、壁画、特に欄間の彫刻は優れた作品だそうです。

本堂の背後の山を風猛山(かざらしやま)と呼び、寺の山号とされています。

また、境内には放浪の歌人、若山牧水の歌碑が建てられています。

『 粉河寺 遍路の衆の打ち鳴らす 鉦々(かねがね)きこゆ 秋の樹の間に 』、

牧水が、秋の和歌山を旅した時に詠んだ一首で、歌集『 別離 』に収められています。
明朝体の文字で黒御影石に美しく彫られています。

粉河寺は、まるで公園を散策する趣があり『ゆったりとお参りしたい』そう感じさせる寺です。
● 一 口 メ モ
『 施餓鬼とは 』

飢餓に苦しんで災いをなす鬼衆や無縁の亡者の霊に飲食を施す法会。
今日では盂蘭盆会と混同されている。

ちなみに盂蘭盆会は、祖霊を死後の苦しみの世界から救済する為の仏事で、陰暦七月十三日から十五日を中心に行われる種々の供物を祖先の霊に供えて冥福を祈る。
一般には墓参を行い僧侶が棚経(たなぎょう)にまわる。


粉河寺の主な行事
◆ 1月3日 ・・・・・・・・・元三大師会
◆ 旧暦初午の日 ・・・・・・・・・初午
◆ 8月9日 ・・・・・・・・・施餓鬼会
◆ 12月18日 ・・・・・・・・・童男会 ( 童男大士像公開 )


||| 近くのチョットいいところ |||

根来寺

葛城連峰の山麓から山腹にかけてひろがり、緑深く紅葉でも桜でも有名。
寺領72万石、僧兵1万人を持ち、根来衆と恐れられた鉄砲隊で知られた。
秀吉と戦い、大塔と大師堂くらいを残して焼失した。

その大塔は日本最大級といい木造多宝塔で国宝です。
新義真言宗の根本道場で、江戸後期に再建された大伝法堂が本堂にあたる。
他にも多くの建物が再建されて大寺の姿がよみがえってきていますから、訪ね
てみるのもいいと思います。

根来寺
電話: 0736−62−1144
拝観料: 500円 ( 大塔・庭園 )
拝観時間: 9:00〜16:30 ( 11月〜3月は、16:00まで)
駐車場: 無料

桃山町の『 桃畑 』

紀ノ川南岸の桃山町は古くから桃の産地として知られています。
根来寺方面から井阪橋を渡ると、堤防の下に桃畑が広がっている。
4月上旬から下旬にかけてピンクの絨毯を敷き詰めたようになる。
下井阪駅から徒歩10〜15分。


『 合 掌 』