近畿に春を告げる桜の名所
第二番札所 ・ 和歌山県和歌山市紀三井寺町

第二番札所 紀三井山 紀三井寺金剛宝寺護国院
( きみいでら ・ こんごうほうじ ごこくいん )
#2 - Kimiisan - K i m i i d e r a - T e m p l e
● 御詠歌 ●

『 故郷を は るばるここに紀三井寺 花の都も 近くなるらん 』



本尊 十一面観音菩薩 開基 為光上人
宗派 救世観音宗 創建 宝亀元年( 770年 )
住所
和歌山県 和 歌 山 市 紀 三 井 寺 町 1201
交通
JR紀勢本線紀三井寺駅から徒歩約10分。
電話 0734−44−1002
国道42号線、紀三井寺交差点から山側へ。
拝観料 50円 駐車場
門前町に民営の有料駐車場。

桜の名所 石標の奥には重文の楼門

万葉集の歌で知られる和歌山県和歌の浦。
その和歌の浦に程近いところに、第2番札所紀三井山金剛宝寺護国院、通称、紀三井寺があります。
紀三井寺は、近畿地方に最も早く春を告げる桜の名所としても有名です。

紀三井寺へのアプローチ

車利用の場合、紀三井寺へは青岸渡寺から、とにかくひたすら国道42号線を北上します。
国道42号線で和歌山市の市街地に入るとすぐに紀三井寺入口の表示がありますから、そこで右折です。 紀勢本線の紀三井寺駅からすぐのところにあります。

長い石段の上りが歓迎する

山門前に「紀三井山護国院」の大きな石標が立っていて、ここから石段(231段)が始まり、すぐ上に重文の楼門がどっしりと構える。 欄間には牡丹唐草の透かし彫りがあります。

その階段の途中に、日本の名水百選にも選ばれ沢山の句碑に囲まれた湧き水『清浄水(しょうじょうすい)』があります。
その南側には『楊柳水(ようりゅうすい)』更に境内を北側にまわった山すそには『吉祥水(きっしょうすい)』があります。

このことから「三井寺」と呼ばれましたが、大津の三井寺と区別するために、紀州の「紀」の字を冠したといいます。

紀三井寺の歴史

長い階段を上って名草山の中腹にでると、そこが本堂・多宝塔など多くの建物が集まる寺の中心部。左を見ると目指す観音堂がこちら向きに建っているのが見えます。

紀三井寺の開創は古く、今からおよそ1200年前の775年のことと伝えられています。
唐から渡来した僧、為光上人がこの地で自ら十一面観音像を刻み、お堂を開いて安置したのガ始まりといいます。

本尊の秘仏と共に寺にまつられる十一面観音は、桜の一木造りで、今からおよそ千年前に造られました。
また本尊・十一面観世音菩薩は、50年に一度だけ開扉される秘仏です。

本堂への道からは万葉歌に詠まれた景勝地の和歌浦の美しい景色が望まれます。
私たちの行った日はカンカン照りの暑い最中、境内の木陰での冷たい飲み物が暑さと疲れを癒してくれました。

為光上人と紀三井寺に語り継がれる伝説

紀三井寺は為光上人によって開かれましたが、上人は学問もあり修業も積んだ中国の高僧です。観音信仰を広め、人々を苦悩から救おうと日本に渡り各地を回っていましたが、紀三井山のふもとに泊まられたときのこと、山の中腹から一条の光が放たれているのを見たのです。次の朝、山へ登ってみると、大きな松の根元に光り輝く千手観音のお姿を目の当りにされたそうです。

そこで上人は、当時千手観音の親仏とされていた十一面観音像を刻み、観音さまを祀るお堂を建てられたのです。

為光上人についての言い伝えの一つにこんなのがあります。
ある時、為光上人は竜神の招きを受けて竜宮に行きました。
上人は三年もの間、一生懸命説法して回り、いよいよ帰るその日になって、竜神がお礼の品を渡しました。それが鈴・五鈷・錫杖・梵鐘・ほら貝・七本桜・応同樹の七つでした。
紀三井寺の桜や鐘は、龍の贈り物だったのです。

境内からは和歌の浦方面が一望できる

本堂は入母屋造り、本瓦葺きの正面中央部に千鳥破風、手前に唐破風をつけ、彫刻も施されてなかなか華麗です。宝暦九年(1759)に再建された九間四面総欅造りといいます。

本堂には、千社札が沢山貼られ大きな提灯も三つ四つ吊り下げられて、この寺の庶民的なところを物語っています。

そして庶民に支えられたこの寺は、本堂前にも桜がいっぱい、境内に約3000本もあるといい関西の花だよりがここから始まる桜の名所でもある。

そうそう、和歌の浦やこの紀三井寺を舞台にしたのが、夏目漱石の『 行人 』でしたね。
● 一 口 メ モ

『 破風(はふ)とは 』

日本建築で、屋根の切妻についている合掌形の装飾版。またそれのついている所。
唐(から)破風・千鳥(ちどり)破風などがある。


紀三井寺の主な行事
◆ 1月18日 ・・・・・・・・・・・・初観音
◆ 4月第一土曜 ・・・・・・・・・・・・迷子郵便供養
◆ 11月23日 ・・・・・・・・・・・・開山忌


||| 近くのチョットいいところ |||

和歌の浦

山部赤人らが万葉歌を詠んだ景勝地の和歌浦。
最近できた『 万葉館 』は、万葉シアターを中心にした施設で180度展望の大画面に
『紀伊万葉の旅』が映し出され、昔の風景も、万葉悲劇の有間皇子(ありまのみこ)も
登場する。

資料展示で天平時代の貴族や役人・庶民の生活を紹介し、パソコンで万葉情報の検策
もできる。 バスは、不老橋下車。

玉津島神社、東照宮、天満宮等もあって新和歌浦へ続く。
新和歌浦は賑やかで、海岸沿に遊歩道もある。

万葉館
電話: 0734−46−5553
入館料: 250円
開館時間: 9:00〜17:00


『 合 掌 』