この地を愛した芭蕉
第十二番札所 ・ 滋賀県大津市

第十二番札所 岩間山 岩間寺正法寺
( いわまでら ・ しょうほうじ )
#12 Iwamasan - I w a m a d e r a - T e m p l e
● 御詠歌 ●

『 水上は いづくなるらん岩間寺 岸うつ波は 松風の音 』

メ 

本尊 千手観音菩薩 開基 泰澄大師
宗派 真言宗醍醐派 創建 養老6年 ( 722年 )
住所 滋 賀 県 大津市石山内畑町82 交通
JR琵琶湖線(東海道本線)石山駅から車で約
20分。
バスの場合は、京阪バス中千町経由南郷行き
で中千町下車、徒歩約50分。毎月17日に石
山駅から直通バスが4〜8便ある。
電話 077−534−2412
名神高速の瀬田東IC(東行)または瀬田西IC
(西行)から京滋バイパスぞいに西へ瀬田川を
渡り、京滋バイパス下の野々宮で左折、千町
で右折して京滋バイパスを抜けると寺へ一本
道。
拝観料 無料 駐車場 約20台。500円。

願いのこもった観音像が並ぶ 有名な?「蛙池」

京都と滋賀の境にある標高449メートルの岩間山。
この山頂近くにあるのが岩間寺の名で親しまれている正法寺。

眺望は素晴らしい

琵琶湖の南にそびえている岩間山(標高440メートル)の頂上近くにあり、登山道(車道)からは、眺望もよく、瀬田川そして琵琶湖さらには湖をへだてて比良、比叡が一望できる。
そして西に上醍醐寺の伽藍が望めます。

とにかく岩間寺へは、麓から車で一気に着くことが出来ます。
着いたら左手に駐車場があり、その前に岩間寺があります。

一般には岩間寺と呼ばれる

寺伝は、養老6年(722年)のこと、泰澄和尚が諸国をまわってここへ来た時、山の中で日が暮れてしまった。
しかたなく、桂の大樹の下で仮寝していると、幹の中からお経を唱える声がする。 翌朝この木を伐って等身大の千手観音を刻み、お堂を建てたのが始まりという。

奈良時代から平安時代にかけては、七堂伽藍がそびえて盛隆を誇ったと言われ、戦国時代熊野・吉野と並び立つ日本三霊場のひとつにも数えられたほどだそうです。

また当寺の珍しい言い伝えは、当寺一帯が水不足になった時、開祖・泰澄大師が雨乞いの祈願を行なうと猛烈な落雷に見舞われた。

そこで今度は、落雷を鎮めるため祈願をしたところ、雷が言うには『仏門に入りたくて自ら落ちてきたのです。』という。
大師が悟し、雷が今までの行いを反省して、岩を爪で掘って湧き水を出してくれた、というものです。

数々の伝説がこの寺の神秘性を高める

そしてさらには、岩間寺の観音に祈って生まれたのが、あの法然上人といわれ、美作国の役人だったという法然上人の父親は、子授けを祈願して、はるばるこの地までやってこられたのですね。
意外なところに意外な言い伝えがあるものです。

ところで子授けに関連して思うことは、授かった後が難しく、大変だということです。

月並みですが世の中豊かになり過ぎて、沢山の忘れものをしてきたみたいです。
感じることは沢山あるのですが、子育てに関して言えば、「子どもの自覚を奪う子育てが多い!」と思います。

子供に『何でも与えれば、目的とする環境にあずければ、何とかなる!』と錯覚している親が非常に多いことです。
子供自身が必要性を感じ、欲しいものはコツコツとためて手にする・・・といったことを子育ての基本にしていってほしい親のなんと多いことか・・・。

俳人松尾芭蕉も参詣した寺

境内にある「蛙池」の名は、松尾芭蕉の有名な句「古池や 蛙 飛び込む水の音」にちなむもの、どうということはないのですが覗いておきましょう。
芭蕉はこの地を愛し、岩間山の麓に幻住庵という庵を結び詠んだものだそうです。
この手の話はたくさんありますので、真偽の程はわからないというのが本当でしょう。

巡礼をして初めて気が付いたのですが、この岩間寺とか次の石山寺等が文学的に特筆される人とゆかりがあることに驚きました。

本堂に上がる数段の階段と提灯、そして本堂横の朱印所・・・この雰囲気は、岩間寺に限らず「西国巡礼」の持つ庶民的なところです。
味があっていいですね。

「岩間寺参詣」が、カミさんへの「 ○○歳の誕生日プレゼント 」となりました。

『 幻住庵(げんじゅうあん) 』について

全国を旅してまわり、風雅一筋に生きた松尾芭蕉。
その松尾芭蕉が『奥の細道』の旅の翌年、約四ヶ月間庵を結んだといわれるのが、ここ幻住庵。
位置的には十三番札所石山寺の裏手にあたるといった方がいいでしょう。

国道一号線からは東レ滋賀事業所から陸橋で名神を越えた国分二丁目にあります。
味のある庵がひっそりと佇んでいます。
紅葉の季節に一度は訪れておきたいところです。
● 一口 メ モ

『 明王とは』

明王の『明』は、陀羅尼や真言で用いるサンスクリット語の呪文のことで、陀羅尼を唱えて祈るなら、その激しい力で願いをかなえてくださる王が明王です。
大日如来の使者として悪を破壊するために出現したということで仏教、特に密教の世界に定着します。 その代表が「 お不動さん 」の名で親しまれている不動明王です。


『 合 掌 』