1996年6月、とうとう禁断のイタ車に手を出しました。とはいえ、一般にイタ車初心者向けといわれるパンダです。
イタ車といえば赤、5速マニュアルとかたく決めていた私は、ディーラーに行き、何の迷いもなく「CLXの赤、ダブルサンルーフを下さい」、と言いました。「赤と言っても、オレンジっぽい赤ですよ。いいんですか?」と言われましたが、「Tropical Red」という名のこの赤色、燃えるような太陽をイメージするようでいいじゃないですか。もちろんOKです。
しばらくして納車の時がやってきました。ディーラーに行ってまず目に入ったのが、ちょっとくたびれた感じの色あせた赤っぽい色のパンダです。にしても傷一つなさそう。まるで新車みたい。ということは・・・・
そうです。私の元に朱色パンダがやってきました(;_;)。のちには結構気に入ってくるんですが。イタリアへ行ってみてわかったのですが、この色はイタリアの明るい町並みにはすごく合います。でも日本では・・・
とはいえ、このパンダ、乗るとすごくいいです。速すぎず遅すぎずの絶妙な気持ちよさを持つエンジン、独特のキビキビ感、それに何と言ってもすばらしい内装、外装のデザインです。高速を110キロくらいで長距離を走っても疲れは少なかったです。しばらくは喜んで乗っていました。
しかしどうしても欠点はあります。最大の欠点はミッションが渋く、冬場はなかなかシフトダウンできません。下手をすると停止時に1速に入りません。2速発進をしたこともありました。あと、冬場に窓が曇っても、除湿ができないので(クーラーはあってもエアコンがないのです)、非常に怖い思いをしました。とどめは、疲れているときに脳天に響く乗り心地です。普段はかえって好ましい乗り心地なのですが。
そういう理由で、1年半ほど乗って、売ってしまいました。その時は、再び乗ることになるとは夢にも思わずに。しかも全く同じ年式、仕様で。
というわけで3年後の青パンダに続く。