こういう車バイクを作ってほしい  2024.2.22 作成

 車やバイクに乗る身としては、売られているものしか乗れません。もしこういう車やバイクが出てくれたらなというのは結構いろいろありますし、売れるんじゃないかと思うものもたくさんあります。現実的に無理そうじゃなくて、既存のものを組み合わせれば普通にできる、そういうのを書いてみます。


1、ジムニーのライバル、FFベースのフルタイム4WDで車高の高い車

(1)ジムニーの欠点
 ジムニーはFRベースのパートタイム4WD、ステアリング形式もボールナットというかなり特殊な作りをしています。もちろんそういう本格派を求める人はそこそこいるでしょうけど、ほぼオフロードコースなんて走らないという人であれば過剰です。

 私もジムニーは11ヶ月待って購入しましたが、3ヶ月で手放してしまいました。かなり欠点の多い車であることは事実です。一番手放す決めてになったのは変速ショックでしたが、これは慣れの問題はあったかなと思っています。

 とはいえ3000回転以下で走らせると妙な違和感があり、これは車両重量が重いのとターボ、そして電子制御スロットルが大きいのではと思います。その他ハンドルをかなり切らないと曲がらない(最小回転半径4.9mよりもっと小回りが利かなく感じる)、普段4WDにできないのでいざという時の恩恵が受けられない(雨の日に4WDに入れるようにはしていた)、居住空間が狭い、など結構あります。

(2)私の求めるスペック
 軽自動車サイズは大前提、シエラのようにオーバーフェンダーでちょいはみ出るのはノープロブレムです。が、最低地上高はジムニー205mmからシエラ210mmになりますがまあ誤差範囲、ワゴンRは150mmですが、ホイールの大きさとか考えると60mmどころではない差がありそうです。最小回転半径はジムニー4.8mシエラ4.9mですからこれも誤差範囲、もう少し小回りが利いてほしいところです。

 5MTの4WDで比較すると、JB64ジムニーは1030kgで最低地上高200mm、初代ハスラーは820kg/175mm/最小回転半径4.6m。ワゴンR4WDは780kg/150mm/4.4m、ダイハツタフトはMTがありませんが880kg/190mm/4.8m、三菱デリカミニはやはりMTなしで1030kg/160mm/4.9m。

 こう見ると初代ハスラーはなかなかよいスペックです。タイヤは165/60-15で直径579mm、ジムニーは175/80-16で直径686mm、タイヤだけで半径50mmの差があります。これをハスラーに履かせると最低地上高も50mm上がり225mmでいい感じ。そんな単純ではなさそうですが。

 要はこんな感じで初代ハスラーに大径ホイールを履かせて車高を上げ、それに合わせてボディのあちこちを整えるということです。そしてフルタイム4WDのみだとタイヤ1つ2つが空転した時に発進できなくなるので、デフロックみたいな残りの2-3輪に駆動力がかかるシステムを付けるといいです。さほど重量も増えないでしょうし、小回りもまあまあ利きます。こういう車がほしいです。


2、本当の意味でのデュアルパーパスバイク

 バイクには大きく分けてオンロードバイクとオフロードバイクがあります。前者は舗装路に特化したもので、後者は未舗装路も走れるように柔らかいサスペンション、ショック吸収力のあるスポークホイール、ボコボコのオフロードタイヤ、このあたりを装備しています。現行製品で一番悪路走破性の高そうなホンダCRF250Lはデュアルパーパス、派生のCRF250RALLYはアドベンチャーモデルと表記されています。

 デュアルパーパスと言うくらいですから舗装路走行も快適に、未舗装路走行性能も高く、ということになりますが、このCRF250Lは先代モデルでノーマルだとシート高880mmと高すぎて、現行型はノーマルが830mmで「S]が880mmと変更になりました。そしてノーマルで最低地上高が245mmと40mm低くなっています。

 830mmのセローを断念した私(177cm86kg)にはCRFはどちらでも高すぎるわけですが、いったい830mmとか880mmというシート高いは「誰得」なんでしょうか。みんながみんなオフロードコースを走るわけじゃありません。フラットダートとか砂利道とかに出くわした場合に快適に走れればいいという人は多いでしょう。そういう場合はスポークホイールすら不要です。パンクしにくいチューブレスタイヤは重要。

 具体的には30年前に出たホンダAX-1がいいです。これをそのまんま復活してくれてもいいですが、スズキがジクサー150のエンジンとジェベル200の車体を使ってこんなのを出してくれたら面白いです。以下いろんなバイクのスペックを比較してみます。なお「低」は最低地上高、「シ」はシート高、「重」は車両重量、「回」は最小回転半径、「前」「後」はホイールサイズです。CRFは車高の低いノーマルで。

CB250R  低153 シ795 重144 回2.3 前110/70-17 後150/60-17
CRF250L 低245 シ830 重141 回2.3 前80/100-21 後120/80-18
セロー250 低285 シ830 重133 回1.9 前2.75-21  後120/80-18
AX-1   低245 シ810 重126 回2.1 前90/100-19 後120/90-16
Djebel200 低260 シ810 重126 回2.3 前70/90-21 後100/90-18
セロー225 低285 シ810 重122 回1.9 前2.75-21  後120/80-18

 AX-1は最低地上高がまあまあ確保されている割にシート高810とよいです。もう1cmシート高と最低地上高を下げてもいいでしょう。ジェベル200の場合もホイールサイズをAX-1並にしたら十分できます。なおジェベルの前輪後輪の直径は713mm/637mmで、AX-1は663mm/622mmで、前輪25mmダウン、後輪7mmダウンです。意外と後輪の差はないんですね。

 ということでシート高が低く(できれば800mm)、最低地上高が確保でき(オンロードは150-160mmなので200mmもあれば十分かも)、軽量(130-140kg)なバイク、もちろんVストローム250のようなアドベンチャー風の見た目で全然かまいません。


3、ワゴンRをベースにした、究極の軽自動車

 うちのワゴンR4WDに大きな不満はありません。着座位置高めで窓が大きく視界がいいですし安全確認もやりやすいです。4WDでも780kgと軽量ですので、ターボのない普通の660ccエンジンでパワーに不満はありませんし燃費もよいです。そうすると改良の余地があるのは主に装備面ですね。

 まずは4WDについて、いまいち恩恵があるのかどうかわかりませんので、後輪が滑って4WDモードになった時にはメーターに表示したらどうかなと思います。あとは上の方にも書きましたが、デフロックのようなタイヤ1本2本が滑っても残りのタイヤに駆動力がかかるシステム。最低地上高が低いので大雪の道ではきついかもしれませんが、まあ普通の雪道であれば問題ないでしょう。

 細かい装備についてはたくさん言いたいことがあります。
(1)ワイパーはどの車でも不満、作動時間を細かく調整したいです。速度による調整も。
(2)電子制御スロットルは相当に不満です。そーっと踏まないとスムーズに発進できませんので、スロコンで反応を抑える程度で十分です。以前ワゴンRのFFにスロコンを着けたことがありますが、通勤路では「鈍くしたモードでも」アクセル開度が一番大きい時で30%ちょいでした。ベタ踏みどころか半分も踏んでないわけです。
(3)メーターは要改善ですね。オドメーター、トリップメーター(AとBの片方)、燃費計(AとBの片方)、外気温計、時計、これらを同時表示してほしいです。タコメーターもほしいですが優先順位は下です。
(4)もうワゴンRのMTでマニュアルエアコンは選べなくなったのですが、それならオートエアコンの調整を賢くやってほしいです。例えば温度を下げたら風量が自動的にマックスになるとかは困ります。

 声を大にして言いたいのは、軽自動車のターボなしのMTを選んだからって、安く買いたいわけじゃありません。軽自動車(というカテゴリー)が最高の車だと思って乗っている人もいるのです。一番下のグレードだからと装備は削ってもらいたくありませんし、快適を損なうような手抜きも困ります。まあこんなニーズはほとんどないから仕方ないですね。ジムニーのように最低グレードはリアシートヘッドレストなし、というのよりはましです。


4、小さめの原付二種スクーター

 最近のスクーターってなんか大きすぎです。PCX125は特にでかく400ccバイク並のボリュームかと思いますが、じゃ他のバイクはというと小さめのジョグ125でもまあまあ大きいです。このくらいが125ccのミニマムだとしたらまあ納得行くサイズですが、シート高735mmはいいとしても車両重量95kg、ジョグ50だと78kg、まあまあ差があります。

 私のように大柄であればジョグ125のサイズは全く問題ありませんが、女性とかもっと軽い方がよさそうですし、自転車置き場で狭いスペースに入れるには小さい方がいいでしょう。これから原付1種が110-125ccになると、現状の50ccがちょうどよかった層にはきつくなります。

 昔のスクーターってもっとちっちゃくなかったかな、と思って「バイクカタログ'91」を見ると、ホンダでは小さめのパルが乾燥重量47kg、中間のディオが63kg、大きめのリードが76kg、ヤマハだとミントが49kg、ジョグが62kg。車両重量に換算して(ディオだとプラス4kg)、2サイクルと4サイクルの差を考えても合わせてプラス10kg程度でしょうか。

 なのでサイズ的にはもっと小さくて、つまり昔のリード50程度のサイズで90-110ccくらいでいいので、そういうモデルがあるといいです。


5、MTのスクーター

 ADV160を買ってスクーターのいいところに気付きました。中でも高速ツーリングが楽々だったのはびっくり。そしてADVはいまいちでしたがメットインスペースが確保でき、ハンドル下部に500ccのペットボトルが入るスペースがあったりと、収納面はめちゃくちゃ便利です。

 ということで形がスクーターで変速はMT、つまりクラッチレバーとか左足チェンジペダル、右足ブレーキペダルとか普通に付いているものがあるといいなと思います。頑張ってペダルを付けられないでしょうか。古いベスパみたいなグリップチェンジでもいいかもしれません。


6、14-15インチホイールのバイク

 モンキー125は12インチホイールでコンパクトなボディですが、大柄の私でも全然窮屈じゃありませんでした。自転車置き場に停めるのも楽々ですし、各メーカーがもっとこの自転車サイズの125ccを作ってほしいなと思うのですが、現実にはカワサキのZ125proしかありません。

 そしてさらに、125ccでも12インチより上のサイズになると急に17インチになります。250ccと変わらないサイズを求める方も多いでしょうけど、その中間があったらいいなと思います。つまり14-15インチくらいのホイールで、モンキー125とCB125Rの中間サイズのバイクが欲しいということです。これなら150ccとか250ccでも作れそうですが、あまりニーズがないんでしょうか。シート高が低くできれば女性や小柄な人のニーズに合います。