スズキ JB64ジムニー XG 5MT 新車

2021.4.3 JB64ジムニーを予約
ワゴンRからプジョー208に乗り換え、たしかにいい車なのですが、なんか「これじゃない感」があります。多分これじゃ1年は持たないなと思い、奥の手を繰り出しました。JB64ジムニーを注文し、納車待ちの間プジョー208に乗って楽しむと。多分納車は半年から1年の間くらい、ちょうどいいです。
JB23ジムニーを新車で購入し乗っていたのが2016.6.29-2017.9.30でした。今まで全く選択肢に入らなかった車ですが、たまたま大好きな評論家の森慶太さんが非常に褒められていて、オフロードだけでなく街乗りでもいいとのことで買い、かなり気に入っていました。しかしながら加速が微妙に自分の想定より遅かったことと変態度が足りなかったこと、要するに新しい車が欲しかったということです(汗)。結果パンダMTに乗り換え、その後シエラJB43に戻り、ワゴンRとプジョー208を経てまたジムニーに戻ることになりました。
パンダMTに乗っていて新型ジムニー/シエラと旧型JB43シエラのどれかへの買い換えを考えていた頃にJB64のMTを試乗、その2週間後にJB74シエラを試乗しました。JB64/74シエラは旧型のJB23/JB43シエラであったいい意味のゆるさがなくなっていて、変態度が足りないと思ってそのときはJB43シエラを買いました。
JB23もJB43も乗った現在、JB64の660ccの方で果たして満足できるのでしょうか。おそらく加速感が微妙にずれるのは解決していると思います。ゆるさはどうしようもありませんが多分大丈夫。そもそも軽自動車サイズでMTでアクセル操作に過敏じゃなくてペダルレイアウトのよい車というだけでほとんど選択肢がなくなります。
ワゴンRはなぜか長距離を走ると右足首が痛くなったので、ペダルレイアウトが微妙に合っていなかったのでしょう。プジョー208も合いませんが、多分巨大な尻と極太の太腿と27cm幅広の足のせいで合わない車が多いのだと思います。ジムニーJB23/JB43シエラは全く問題ありませんでした。
XGという一番下のグレードを選んだ理由ですが、(1)マニュアルエアコン(2)キーレススタートなし(3)後部座席とリアのスモークガラスなし、この3つがポイントです。逆に中間グレードXLを選んでいたらシートヒーターと電動格納式ドアミラーとリアシート分割可倒+ヘッドレスト、という欲しい装備が付いてきたのですが、苦渋の選択。
ブレーキサポートなどは4万円ほどなのであっても邪魔にならないと考えて付けました。メーターがグレードアップされ、オドメーターとトリップメーターと燃費が同時に表示されるようになるので、それだけでも付けてよかったです。私は燃費ネタ大好きなので(汗)。
JB74シエラにしなかった理由は(1)マニュアルエアコンの設定がない(2)多分660で満足するんじゃないか(3)175/80-16の方がタイヤ幅が狭く変態度が高い(4)車両本体価格がそこそこ違う、このあたりです。
さて納車はいつになるでしょうか。デビューから3年ほど経って中古が増え値崩れを起こし、新車注文が減り、ということで半年くらいじゃないかと勝手に予想しています。そうすると10月あたりになりますが、208の車検が切れる頃で、慣らし運転が終わると冬になるという絶妙のタイミングです。
2021.8.9 ジムニーJB64生産台数が増えない
4月頭に注文を入れて4ヶ月待ちました。もちろん何の連絡もありません。当初は半年くらいで納車になるんじゃないかと思っていたので(YoutubeではMTの納車は6ヶ月とか書いてありましたし)、そのケースだとそろそろ「生産に入ります」と連絡が来そうなタイミングです。この連絡はない場合もあるようですが。
ちなみにこの3月からの登録台数は3月が5719台、4月が3512台、5月が2511台、6月が2360台、7月が1623台とかなり低調になっています。もちろん半導体不足が原因のようですが、そろそろフル稼働とまではいかなくてもだいぶ改善してそうなのにこの感じ。2020年度下半期ではおおむね月間4000台ペースで進行していたので、この3ヶ月ほどで1.5ヶ月分ほど納期が延びたような感じです。
さてこれからちゃんと生産台数は復活するんでしょうか。8月から月間4000台程度生産できるようになれば、半年プラス1.5ヶ月、つまり11月半ばくらいの納車になるんじゃないかと勝手に考えておきます。
2021.11.5 ジムニーJB64の生産はやはり低調
ジムニーは7ヶ月待ちましたが、まだ連絡はありません。販売台数は低調が続いていて、8月1812台、9月2736台、10月1994台、です。とあるニュースでスズキの総生産台数が9月10月は2割減、11月は1割強減、12月は5%減程度になると部品メーカーに通達したとありましたので、11月からはもうちょっと台数が増えそうです。私の勝手な予想は11月が2500台、12月が3000台。
私が注文した4月はじめの時点でもし30000台のバックオーダーがあったとしたら、この7ヶ月で16548台が生産されましたので、11月と12月で5500台ならあと8000台、その後4000台ペースになったら2月末に生産開始、4月納車くらい?
ちなみに3万台バックオーダーの予想ですが、月間4000台のペースですと生産に8ヶ月ほどかかるので、納期は10-12ヶ月と言うだろうなという読みです。
2021.12.9 ベトナムの工場生産が改善
ジムニーは8ヶ月待ちました。12/6に公表された11月の生産台数はなんと4652台。東南アジアから部品が入って来なくなり生産が滞っているようですが、インドネシアは9月末から波すらない状態、タイもゆっくり波がおさまっている段階(8月はじめのピークから4ヶ月でピーク時の1/4の陽性者数)、ベトナムだけが増加傾向(今がおそらくピーク)です。
しかしベトナムでは10/11から厳格な社会隔離政策を見直したようで、おそらくこれで工場の生産体制が復活したのでしょう。これなら12月も期待できます。4月から11月までの合計が21200台、あと2ヶ月ほどで3万台に届きそうです。1月か2月のどこかで生産になり、2月の終わりか3月はじめあたりに納車になる可能性が出てきました。
2021.12.14 JB64ジムニーのギア比
ギア比は大事です。2速のアイドリング回転付近の速度が10キロ以上であれば左折の交差点を歩行者や自転車に配慮しながらゆっくり進むことが難しくなります。JB64は2速1000回転で7.5km/hと優秀、ワゴンRは9.4km/h、L275ミラは11.0km/hでこれでも十分です。というかジムニーは商用車のエブリィバン7.0km/hとあまり変わりないです。低すぎ。
4速60km/hあたりの回転数もそこそこ大事です。JB64は3170回転、ワゴンRは2830回転、エブリィバンは3530回転、ミラは2560回転。ワゴンRとあまり変わりないようで、60キロ走行はそんなにうるさくないでしょう。そして5速100km/hの回転数はJB64が3900回転、ワゴンRは3870回転、エブリィバンは4720回転。さすがにエブリィバンで100キロ巡航はきつそうですが、JB64はワゴンRと同じ回転数ですから余裕でしょう。
私の用途ですとやはり高速100キロ巡航がそこそこ楽でないといけません。エブリイバンで車中泊しながら(1955mmのスペースができるので布団が敷ける!)日本一周とか夢見ましたが、この回転数だと高速道路走行は1時間が限界、あきらめます。ジムニーでホテルに泊まればいいんです(汗)。
2022.3.10 JB64ジムニー納車(11ヶ月待ち)
待ちに待ったジムニーさんが納車になりました。もう少しで車体番号が出ると連絡があったのが2月末、そこから急激に進みました。浜松港から船で岡山港?に運ぶのでしょうけど、スケジュールが奇跡的に合ったのでしょうか。
自分が注文した2021.4からの販売台数は4月3512、5月2511、6月2360、7月1623、8月1812、9月2736、10月1994、11月4652、12月4478、1月3656、2月3725、とここまでの11ヶ月の合計が33059台です。このくらいの台数がバックオーダーだったのでしょう。10月あたりから生産がV字回復したおかげで1年待たずにすみました。
ファーストインプレッションは着座位置が高すぎてミラと全然感覚が違う、車線と車線の間がすごく狭く感じる、ステアリングを結構切らないと狭い交差点は曲がれない、アクセルの感覚が全然違う(反応がスロー)、シフトフィールなかなかよい、あたりです。最初のうちはかなり怖かったのですが、しばらく乗っていると慣れました。
2022.4.9 JB64ジムニーのいいところ、悪いところ
ジムニーさんは1か月経過し1000キロを突破、1か月点検も受けてきました。ギアの入りはさほど悪いと思わなくなったのは、慣らしが進んだせいか人間が慣れたせいか。いつものまとめ形式のインプレを書きます。
いいところ
(1)軽自動車サイズで駐車楽々、狭い道でもあまり怖くない(ただしミラー幅は189pでJB23より10p拡大してしまった)。
(2)スタイリングは最高。外からだとなぜか大きい車に見える(特にメリットはない)。グリルがちょっと野暮ったいのだけ残念だが問題なし。
(3)着座位置高く左右窓大きくすっごく視界がよい、安全確認しやすい。ボンネットの先端が見えるのは今や超希少。
(4)室内は全然狭く感じない。ペダル配置も絶妙で27cm幅広の足でも不満なし。ドライビングポジション問題なし。
(5)660ccターボエンジン+5MTはゆっくり走るの大得意、ぎくしゃく最小限で渋滞で扱いやすい(少しでも動いていれば2速でいいのはありがたい)、電子制御スロットルのデメリットは特に感じない。エンジン静かで音質いい感じ。
(6)シフトフィールがカチッとしてビートとかロードスターみたい。若干1速2速リバースが入りにくいが問題なし。JB23のゆるゆるも個人的には好きだがこれもよい。ブレーキも自然で効きもちょうどよい。
(7)直進安定性は十分合格、100km/hでの安定感は問題なし、カーブを曲がる時ロールが少なくいい感じ(さすがFR)。
(8)4WDで悪路走破性抜群(私には宝の持ち腐れ)。
(9)最低グレードXGでもJB23になかった燃費計、外気温計、オートライト(信号待ちで手動消灯がやりやすい)、時計と私の大好きな装備がたくさん付き本体価格税込み148.5万円(コミコミだと160万円くらい)とは安すぎる。
微妙なところ
(1)JB23のようなゆるゆるしたステアリングではなくなり普通っぽくなった。個人的にはいい意味で軽トラみたいなJB23の乗り味の方が好きだが一般受けはしないだろう。普通っぽくて正解。
(2)乗り心地は決していいとは言えないが不思議と不満ではない。舗装状態の悪いところで派手に揺れるのは結構好き。
(3)自分好みのアップライトでシートを前方に出したポジションをとると、スピードメーターが少し隠れる。60km/hまでは問題なく、首を少し左に傾ければ100キロ付近も普通に見えるので大きな問題ではない。座高の低い人は多分問題なし。
(4)1速が0.5速、2速が1.5速というようにちょっと感覚が違う。そこそこ回転を上げないとギアのつながりが悪い。
(5)セーフティサポートの誤作動がたまにある。ブレーキ警報(30キロ以上出ているので作動はしない)、車線逸脱警報(悪路で車がはねた時)、進入禁止(標識でないものを拾う)、作動しないようにもできるはず。
(6)JB23と同じくらいの燃費。ワゴンRの2/3くらいか。
(7)なぜかAMラジオの感度が非常に悪いが、ワイドFMでカバーできる。
よくないところ
(1)思ったより加速しないので、50キロ制限の道とかで普通に発進するとあおられる。少しせかせかした気分になる。
(2)ステアリングをたくさん切らないと曲がらない。戻すときはJB23に比べると若干普通になった。ジムニーのメカニズム上仕方ない。そのせいか最小回転半径4.8mというスペック以上に小回りが利かない。ちなみに旧型アルトは4.2m、ワゴンRと新型アルトは4.4m。ワゴンRはよかった。
(3)フットレストがなく左足の置き場からクラッチペダルを踏むと少し引っかかることがある。最高のペダルレイアウトと引き換えなので仕方ない。
(4)XGで装備が少ないのは仕方ないが、リアシートヘッドレストを削るのは100%罰ゲーム。本当はXLを選びたいが(電動格納式ドアミラー、シートヒーター、フォグランプ、左右分割可倒リアシートがついてくる)、オートエアコン、プッシュ式スタート、リアスモークガラス、これらは選びたくなかった。
(5)トランクが非常に狭い。JB23もこんなに狭かったっけ。
(6)パワーウインドウスイッチがエアコン下にあり、4つ同じスイッチが並んでいて真ん中2つのスイッチは全く別、手探りで操作すると違うスイッチを押してしまう。
JB23との違い(見た目のことは除く)
(1)ステアリングフィール、シフトフィール、エンジン音に高級感が出た。
(2)電子制御スロットルになりスロコンが使えるようになった。
(3)乗り心地、小回り性能、悪路走破性、燃費、なんかは多分同じ。
(4)5速のギア比が高くなり、100km/hの回転数が4390→3900回転と下がった。
(5)同じXGグレードでも装備はたっぷり追加された。そして4万円でセーフティサポート(ブレーキアシストなど)が付けられる。
(6)税込みの車両本体価格は19万円の値上げ。
2022.6.? JB64ジムニーさんとお別れ(2557km)
ジムニーさんは気に入って乗っていたはずでした。しかし妻から言われた「結構揺れるよね」という言葉をきっかけに、「そういえば乗りにくいかも」と思うようになり、うーむやっぱりそうかも、となってしまいました。
実際問題代車として借りた懐かしのミラMTは、アクセルがやや過敏と思いましたがそれ以外は挙動が落ち着いていて癒やされます。要はジムニーさんは1速で発進する時、2速にアップする直前にクラッチを踏む時、2速に入れてクラッチをつなぐ時、このあたりがぎくしゃくしてしまい、ぎくしゃくさせないようにと緊張感を感じていたようです。
決してジムニーさんが悪いわけじゃなく、私がなじめないだけなのです。