スズキ グラストラッカー インジェクション仕様



2019.7.? 次期バイク検討開始

スーパーカブ110はうるさいことさえ言わなければ長く乗れそうな感触がありました。通勤ではノーストレス、登り坂のワインディングだけ辛いくらいでした。高速を使いさえしなければ日帰り300キロくらいのツーリングには十分使えます。高速を使ったロングツーリングはまずしないでしょうし、そういう場合は新幹線で遠くまで行ってレンタルバイクの方が何かと都合がいい、と。

しかしやはりうるさいことを言ってしまいます。ロータリー式ミッションに今ひとつなじめないこと、エンジンブレーキによるショックが気になること、高速はともかくバイパスは走れた方がいいな、とか。

そしてまずは二台体制を画策します。とっかかりはカワサキZ400の試乗でした。エンジンは素晴らしくいいのですが、ボディの大きさが気になりました(250ccサイズなのですが)。次にモトグッチV7 stoneのレンタル。これは重すぎて却下、サイドスタンドを上げてバイクを直立にしただけで「無理」と思ったのです。210kgもないバイクでこのざまです。3番目はヤマハMT-25の試乗でした。これはものすごくいいバイクでした。エンジンは低回転が2気筒、中回転?が4気筒のようでした。車体も取り回し問題なし(Z400と重量はほぼ同じなのですが不思議)。唯一前傾ポジションで首に負担がかかったのが却下の理由です。

そうなるとオフロードかアメリカンかエストレヤみたいなトラッド(クラシック)しかありません。エストレヤを手放すんじゃなかったと軽く思いましたが、微妙にエンジンパワーが不足していたので仕方ありません。新車中心で探していたら、スズキグラストラッカーがヒットしました。アップハンドル、かなり軽量(136kg)、シート高低い、とスペック的には一番合います。さっそく型落ち新車が置いてあるお店までジムニーシエラを飛ばして、新車なので試乗はできないのでまたがってポジションを確認。今は決められないのであとで、と一旦帰宅し、翌日か翌々日くらいに電話して購入の意思を伝えました。



2019.7.21 グラストラッカー納車、いきなりツーリング(200km)

岡山まで山陽本線、岡山から特急スーパーいなばで鳥取駅に向かいました。そしてお店でグラストラッカーを受け取り、またがって・・・・・「えっらいハンドルが高いな」。走り出してもすごく違和感あり、シフトチェンジでクラッチレバーを握るたびに左手首が痛みます。買うんじゃなかったかも、と後悔しつつ最初の30分くらいは走りました。とはいえその後ポジションにはまずまず慣れてきて、エンジンの鼓動感が感じられるようになりました。

エンジンの鼓動感はエストレヤより弱いのですが、こちらはショートストロークなのでそんなもんでしょうし、これで十分です。慣らし運転なので4000回転リミットのつもりで、5速65キロ、4速55キロ、くらいで走ることにしました。もちろん一般道ではこれで十分、ただしバイパスや高速は無理です。とにかく高めのギアでヌルヌルと走るのが気持ちよかったです。



2019.9.19 グラストラッカー2ヶ月経過

グラストラッカーですが、やっと1200kmを超えたくらいです。やっと涼しくなりツーリングシーズンに突入ですから、そろそろ距離を延ばさないといけません。

1ヶ月前にスロットルボディ洗浄をしていただいてから、やはり不調になるのでもう一度だけお店に持って行きました。エンストしそうな感じがあったり、実際にエンストしたり、スロットルをひねっても最初のあたりに反応がなかったり(その時クラッチをつないでしまってエンスト)、でした。

お店では「低回転を使いすぎではないか」と言われて、ギアを思ったより1速低めにすることで使う回転数を全体的に高めにしたら今のところ調子いいです。エンストしそうな雰囲気もありません。

ゆっくり走るのにストレスがあるのが一番嫌ですが、今のところ大丈夫そうです。軽量(セローより3kgだけ重い136kg)でシート高も低く、気軽に乗れるところもよいです。そしてアメリカンとオフロードの中間のような乗車姿勢、結構いいんじゃないかと思います。ハンドルが高すぎてどうかなあと思っていましたが慣れました。

燃料ポンプ?からの音が結構するので壊れないだろうかとちょい不安なくらいで(壊れても保証がありますが)、あと時計もタコメーターもトリップメーターも燃料計もないというのはどうなんでしょうか。燃料警告灯が点かなかったら結構怖いです。

なんかディスってばかりですが(汗)、気に入っています。



2019.10.17 グラストラッカーの○と×(3ヶ月経過、1450km)

〇なところ
(1)軽量コンパクトな車体: 車両重量136kgと250cc単気筒としても軽いしオフロードバイク並(セローは133kg)。シート高が750mmとかなり低く(セローは830mm)またがりやすく足つきも楽勝。
(2)首が楽な後傾ポジション: 大げさに言うと後ろに倒れそうな、前傾の反対の後傾ポジション。首の悪い私には首を持ち上げなくてすむので楽。
(3)エンジンパワー: エストレヤの時は「市街地では少しパワー不足を感じるもののあまり問題なし」と書いたが、グラストラッカーだと「余裕すら感じられるパワー」。パワー不足を感じることは市街地では全くなく、普通に「速い」と思える。エストレヤと同じ排気量とは思えない。
(4)エンジンフィーリング: エストレヤより薄味、しかし単気筒バイクとしては十分な味。これ以上濃くなくてもよい。ガサツだがまろやか?
(5)長距離燃費: すいた一般道の長距離だと40が出る。セローでもエストレヤでも出なかった数字(ただし38くらい出たので大差ではない)。
(6)シフトフィール: フィーリングは十分よくてニュートラルにも入りやすいしギア抜けもしないし大満足。あえて言うと4速や5速のまま停止するとアクセルをあおったりしないとギアが落とせないことが多い。
(7)よく効くブレーキ: カブ110より効く(汗)
(8)新車価格43.1万円(税8%込み)という激安プライス。1982年デビューのGN250Eと基本的に変わらないエンジンやその他パーツを流用しているのかもしれないが、全然悪くない。もっと言うと1994年デビューのボルティー(29.8万円)よりかなり高くなったなあとも言えるがまあいいか。

×なところ
(1)装備が簡素すぎる: 燃料計なし(警告灯のみ)、タコメーターなし、トリップメーターなし、時計なし、とアナログ燃料計のあるカブ110より簡素。純正キャリアもオプションでもないし、ちょっと手を抜きすぎじゃないか。
(2)低回転で走ると調子悪くなる?: 4速で走っていたところを3速で走るようにしたらあまりアクセルOFF時にパスンパスンいわなくなった。特にせかされるような感じまではないのでまあ許せるが、低回転でヌルヌル走るのが好きだったのに。そして燃費に響きそう。
(3)低速でのアクセルの微妙な調整がやりにくく、ちょいぎくしゃく傾向。ストレスというほどではないかな。
(4)燃料ポンプ?のキュイーンという音が目立つ。これで正常なのかもしれないが、壊れるかもと心配。
(5)ハンドルが絞られているせいか、手首がたまに痛む。オフ車みたいに両手が平行に近かったらよかったかも。ただこれはハンドル交換で改善可能だし多分私だけの問題だろう。
(6)シートがいまいち。他のバイクに比べてお尻が早く痛くなる。
(7)純正オプションでキャリアがない。x-carsのキャリア(\5350円)が付けられたが、自分では付けられずショップに頼んだ(ゆがんでいるという報告多数)。スペーサーを入れないとテールランプに干渉。

△なところ
(1)ハンドル位置が高すぎる: アメリカンみたいなポジション。ハンドルバーを交換してもっと低くしたらいいかなと思っていたら、3ヶ月ほど経った今では慣れていい感じ。
(2)地味なスタイリング。でも特に嫌じゃない。
(3)市街地燃費: 混んだ市街地の燃費は多分30を切る。エストレヤ並?
(4)Uターンがしにくい: 最小回転半径2.4mとエストレヤ、ST250Eと同じ。ステアリングが高い位置にあるせいか意外とUターンがやりにくい(困るほどではない)。ちなみにセロー250は1.9mなので異次元、MT-25は2.7m、レブル250は2.8m。やはりオフロードとアメリカンの中間か。
(5)超かっこ悪いテールランプ。キャリアを付けたら気にならなくなったが。



2019.12.19 これからのバイクライフ

グラストラッカーはなんとか1750kmほど走りまして、かなり気に入っています。10月に書いた「○と×」の印象は今も変わりません。もうちょっと低回転で走れたらなあ、とまで思わずに走れますが、せかされる部分があるかないかというと「わずかにある」です。

セロー250のファイナルエディションが1月に出ると聞いて試乗に行きましたが、「いいバイク」と思ったものの急いで買わなきゃという気分まではなりませんでした。おそらく低回転でトコトコ走れるとか、低速でのぎくしゃく度はセローの方が上でしょう。

ただエンジンフィーリングはグラストラッカーの勝ちですし、シート高が低いのは意外と助かってます。セローの試乗時に降りる時にちょっとだけ足がシートに引っかかりました(こけそうな危ない感じはなし)。

なので今のところグラストラッカーの方がいいのですが、セローのファイナルエディションが出てしばらくして、「もう本当に終了」みたいなことが起きたらきっと買ってしまうと思います(汗)。

おそらく250cc水冷オフは近いうちにデビューすると思いますし、それを買っても満足できると思います。今のセローが133kgで、水冷にしてABSを付けてもプラス10kgまではならないでしょう。140kgだったら私にはノープロブレムです。なのでそこまで待ってもいいかも。



2020.5.7 グラストラッカーとお別れ(2200km弱)

グラストラッカーは買い取りとなりました。軽量コンパクト、低いシート高(意外とありがたかった)、高いステアリング位置、と私にとって数少ない「乗れる」バイクでしたが、もう少しまったり乗れたらというのが唯一の問題でした。味的には結構いいなと思ったのですが惜しいです。

モンキー125に乗り換えますが、今後125ccで満足できるかどうかは不明です。もちろん250cc単気筒というのは最強の選択肢となりうる存在なのは間違いありません。スズキからはジクサー250がデビューしましたが、この油冷エンジンを使ってセローみたいな扱いやすいオフロードがでてきたらいいなと願います。