飛ばない人、運動オンチの人が100を切るマネージメント  2014.5.7大幅改訂→2016.3.3→2017.4.3→2021.11.25改訂


1、基本的な考え方

 下手っぴが100を切るために気をつけたいことは、OBやチョロなどの大きなミスが絡んでトリプルボギー以上のビッグスコアを出さないようにすることです。ダボが多い人が100を切るためにはトリプルボギー1-2回が限界でしょう。

 そのためにはミスの出にくいクラブで打つことと、ミスが出ても大怪我にならないような戦略を練ることが必要です。それにはあまり飛ばないクラブで打つという考え方をお勧めします。具体的にはティショットは180-200y、セカンドショットは150-160yに制限するのがいいです。それ以上打つのはリスクがあると考えます(禁止ではなく何気なく選択しないこと)。

 クラブについてはやはり全てのクラブをできるだけ同じ感覚で打てるよう調整することが大事です。ドライバーをめちゃ振りして、次のアイアンでその感覚が抜けず大ミスでは困ります。よくある「ウッドはいいけどアイアンが・・・」というのは調整がうまくいっていないだけです。

 以上を踏まえた上で、基本的に全てのホールでどうやったらボギーをとれるか考えます。パーがとれたらラッキーです。たまにダボが出るのは仕方ありませんし、長い距離設定のホール(PAR3、4、5全てに言える)とか難しい設定のホールは最初からダボでもいいやと気楽に打つことも必要になります。


2、ティショットについての考え方

 ティショットは「本番で」6割以上ある程度の飛距離(160yならよしとしましょう)が出てフェアウェイか普通に打てるラフに行くクラブでないといけません。ティショットのOBはダボかトリ確定ですから、1ラウンドに2回までが許容範囲、それ以上出るならそのクラブは使用禁止です。

 200y以上飛ぶドライバーはそういうリスクがありますから、ティショットは200yに制限することを勧めます。無風の平地で普通に振ったら最大200y飛ぶクラブで、少々ミスが出たら180y、大きいミスが出たら160y、こんなのでいいです。それ以上の飛ばしは安定して100を切れるようになってからでも遅くはありません。

 200yに制限すると3Wを考えたくなりますが、43インチのスチールシャフトのドライバーの方がおそらく簡単です。シャフトカットした44インチのドライバーでもいいです。

 狭いホールのティショットはUTやアイアンを使ってもいいとは思います。ただ見た目狭くても実は広いという設定が多く、そうしないとOB連発でメンバーさんから苦情が出るでしょう(想像)。基本200yのドライバーで打てるはずです。ただ自信がなければもちろん自信のあるクラブでいいです。

 あと距離の長目のPAR3(例えば160y)でアゲインストの時のティショットクラブは結構重要です。180yティショットのみというクラブで、左右のミスが少ないもの、簡単系3番アイアンとかアイアン型UTなんて面白いです。

 とにかくミスの少ないティショットクラブを選び、アイアンと同じ打ち方をする(力一杯振り回さないように!)ことが重要です。長いホールも短いホールも同じ打ち方です。ドラコンホールは無視。

 自分の球筋を把握しておいて、どこを狙って打つとどう曲がってどこに落ちるか、頭の中でイメージして打つといいです。OBエリアがある場合、OBを避けるという気持ちを持つと逆にそちらに吸い込まれるので、狭くてもOBはないだろうとある程度の自信を持って打てるティショットクラブを選ぶことが重要です。

 あと右にも左にもミスが出る人は真ん中狙いがいいです。スライスする人は引っ掛けもありますから両方へミスが出ること考えないといけません。OBエリアがあれば少しだけ狙いを左右どちらかにずらすのがいいでしょう。


3、グリーンを狙わないセカンドショットの考え方

 無条件にグリーンを狙える場合は残り距離が150y以下くらいでしょうか。バンカーや池などハザードの配置によっては160-170yまで狙ってもいいケースはあります。ミスして大怪我になる可能性があればいさぎよく手前に刻むとか策を練りましょう。イケイケは禁物。しかし飛距離の出ない人は安全策ばかりとるとスコアが出ないと思います。

 セカンドショットは160yまでに制限 する方が結果がいいと思います。160y打てるクラブ(6番アイアンかUTか?)できっちり160yを打つ。その縛りの中で作戦を練ると、一生懸命打たないと、という考えがなくなりますからミスの確率が減ります。

 180y以上あってグリーンが狙えない場合は距離をかせぐショットが必要になりますが、どうやら80yとか100yとか残すよりも可能な限りグリーンに近づけるショットを打つべきという結果が出ているようです。ウエッジフルショットの距離を残してもシャンクしたりトップしたりで乗らなかったら無意味です。なお(調整された)5番アイアンで170y打つとミスっても大けがになりにくいので、距離をかせぐショットには重宝するかもしれません。

 ボギーをとるには2打目を打ち終わった時点でグリーンオンかそれに近い状態で、パターか8番アイアン転がしができる場所にあるのがベスト。これなら3パットとか乗せて2パットとかでほぼ確実にボギーが取れます。40-50y残ってもPWのパター打ちが使えるようならOKです。

こういうプランがいいのですが、もともとの距離が長いとかティショットを失敗したとかでパター打ちアプローチが難しければフルショットで3オンのプランに変更します。2打目の難易度と3打目の難易度とのベストバランスを探ります。ボギーは半分あきらめましょう。


4、グリーンを狙うショット

 で、グリーンを狙う場合、基本的にグリーンセンターを狙うのですが、その場合自分の調子とその時持つクラブによってどういうミスが出やすいか(ショートかオーバーか、右か左か)、この2点を頭の中に入れるべきです。今日は右に出やすいなと思ったらピンより10y左を狙うとか、バンカーが手前にあって奥はそれほど怖くないから大き目のクラブで奥狙い(多分ショートするからそれでもOK)とか、よーく考えましょう。グリーンの縦横は30yくらいあるはずなので、それを頭に入れながら臨機応変に。

 普通の攻略法では奥につけたらNGとなるでしょうけど、100切りであれば2オン3パットは大成功ですからグリーン奥目という場所も活用しましょう。そして各クラブの特性を頭に入れた上で狙いましょう。

(1)ウエッジ: トップしてオーバーもザックリしてショートも両方あり意外に難しいです。グリーン奥が狭くOBとかだったらショート目に打つようにします。

(2)7-9番アイアン: そこそこ安心して打てるクラブです。トップしてもそれほど距離がオーバーしないので結果オーライでピン近くにオンすることもあります。センター狙いがいいです。引っ掛けが多発するなら鉛を貼りましょう。

(3)6番アイアン以上: 難易度が上がりますし、ランが多くなりますのでグリーンに乗ったら大喜びのクラブです。傾向としては左右のミスと当たり損ねてのショートを心配するべきです。オーバーはまずないのでグリーン奥を狙いたいです。まれに出るナイスショットではオーバーすることもありますが、それはそれで喜びましょう。そもそも大多数の方は自分の飛距離を過大評価しているので、オーバーの心配は皆無と言い切っていいかも。セカンドをこのクラブで打って奥にでも乗れば3パットでボギーですから十分です。

(4)FWとユーティリティ: 傾向としては(3)と同じですが、左右のぶれは大きくなるのでOBの危険が増えます。池越えとかハザードがある時ギャンブル的に狙うには最適。危険がなければ160-170yクラブとして活用してもいいです。センター狙いでいいです。

 ちなみにPAR4の2打目がバンカーに入るとボギーは絶望的になります。バンカーは確実に1打以上損すると考え、なるべく避けるマネージメントをしましょう。バンカーが手前に左右あったらグリーン奥を狙った方がいいです。


5,PAR5の攻め方

 飛ばない人は結構PAR5で苦労します。私もPAR4より平均スコアが悪いです。ティショットやセカンドショットが曲がってしまうと次にUTが持てなくなり、4打目が結構残ってしまうことが多くなります。そうなるとダボがやっとです。ボギーが取れたらガッツポーズものです。

 500yくらいのPAR5ですと、ティショットクラブ+2打目クラブ2回でぎりぎり3オンくらいの計算です。単純計算で190+160+160=510yですが、曲がりやミスショットを考えるとうまくいって480yです。160yクラブが安定して打てれば(トップはOK)ストレス最小限です。

 PAR5はグリーンが難しいとか小さいとかが多いですから、160yはおそらく乗りません。3打目で乗らなくても困らない攻め方をすることが重要です。無理せずに長いPAR4と同様、花道から8番転がしをする方がボギーへの近道かもしれません。 もちろん花道に置くのはグリーンに乗せるより難しいので、花道狙いではなくて「あわよくばグリーンオン、悪くても花道」というマネージメントで。
 クラブとしてはランが多くてもいいのでトータルで飛距離が稼げるクラブで160-170yという作戦で。こういう時に弾道が低いものの左右のぶれが少ないロングアイアンとかアイアン型UTが使えます。


6、グリーン周りからのアプローチの考え方

 グリーン周りからのアプローチはできる限り転がすべきです。まずグリーンオーバーはありません(想定以上に速いとか上りと下りを間違えた場合は除く)。SWで転がすのは難しいですし、トップすると簡単にグリーンオーバーします。SWを使うのは非常時のみにするのが無難です。

 転がすのは可能な限りパターにして、10-20yくらいラフがあってそれを越えるような転がしは8番アイアンのパター打ちの出番です。9番でもいいです。パターと全く同じ打ち方で、距離感はパターよりちょい弱め、つまりパターで2割くらいショートするイメージで打ちます。1バウンド目がラフにかかってもノープロブレム。自信がなければパターでグリーン奥を狙って打ってもそれなりの結果が出ます。

 40-50y残っているけれども障害物がラフしかない場合も8番アイアン転がしを使うと結構いいです。距離感が難しいので練習が必要ですが、ラフに食われる分を計算して、奥まで行ってもいいやという距離感でそんなに間違いはないでしょう。2パット圏内に寄ればガッツポーズものです。

 砲台グリーンに向けて20y打ち上げないといけない場面はかなり難しく、8番で転がしてもショートして転がり落ちることが多いです。これはウエッジのパター打ち、結構使えます。AWとかPWがお勧めですが、SWでもいいです(やや難)。打ち方はパターと全く同じで、ボール位置はやや左寄りかな。私も最近よく使いますが、意外と大きなミスは少ないです。ショートすることが多くトップオーバーはほぼありません。

 あとSWで普通に40-50y打つのは結構確率が悪いです。トップダフリは当たり前、手先で操作してしまうことが多くシャンクも出ます。AWかPWでパター打ちをする方が確率がいいです。


7、バンカーショットの考え方


 バンカーショットの打ち方なんかわかりませんので、バンカーに入らないようなマネージメントがいいです。とりあえず1打は損するわけですから。バンカーショットのあと2パットというのは最高の結果です。


8、パッティングの考え方

 パッティングについては、まず自分の腕前でほぼ確実に2パットで行ける距離を想定しておきます。私の場合は上りだと8y、下りだと5y、左右だと3yくらいでしょうか。イメージとして左右6ヤード、上下13yのだ円ができて、だ円の中央よりやや上あたりにカップがくる感じです。そのだ円から外れた位置にボールがあればそれは3パットでも仕方ないと思いましょう。

 そのかわり2パット圏内のパットは確実に2パットにしましょう。大オーバーが最悪です。私の場合は上りも下りもカップ寸前でぎりぎり止まるイメージで打つとちょうどいいです。上り4y以内ならオーバー目に打ってもいいです。

 強さのイメージがわかない場合は、下りは残り距離の半分から2/3を打つイメージで、上りは逆に残り距離の1.5倍くらいのイメージで打ちましょう。

 3パットで行きたい時は、最初のパットを例のだ円の中に入れるように打ちます。20y以上のパットだと3パットで行ければガッツポーズをしましょう。時々間違って3パット狙いのパットがカップに寄ることもありますがうれしいものです。

 ラインの読み方ですが、グリーン手前(ティグラウンド側)が低く、奥が高くなっていることが多いです。それをイメージして、まずまっすぐなラインがどこなのかを把握して、そのラインより右にあるか左にあるか、上りなのか下りなのかを頭の中で整理して、どのくらい曲がるか判断します。キャディさんには基本的には聞かないようにしましょう。

 1y前後のパットが残ると入れごろ外しごろですが、マークして他の人がホールアウトして打つと最初のパットのイメージも薄れてプレッシャーばかり強くなりますので、ひと思いに「先に入れます」と打ってしまいましょう。時間短縮にもなりますし、プレッシャーがない分案外入ります。

 あと、70cmより短い、確実に入れないといけないパットですが、何も考えず真中を狙うと外れることがあります。必ずラインを考えて(最初のパットや同伴者のを参考に)、必要があればカップの左右を狙うべきです。