酔竜の車選び 2013.5.4  → 最終加筆2023.1.9

30年あまりで40台あまり車に乗りました。2016年に久々の軽自動車であるJB23ジムニーを買い、最近6年間の大半を軽自動車(もしくは軽自動車サイズのジムニーシエラ)で過ごし、もう自分には軽自動車しかないなと思っています。ワゴンR(5MTターボなし)に2台(!)乗り、自分が車に求めるものの大半が詰まっていることを確信、高速道路100キロ巡航は余裕ですし、動力性能には一切不満はありません。

軽自動車は薄味だから、と今まで避けてきましたが、イタリア車フランス車も薄味になってきました(ツインエアは例外)。そして国産車も輸入車もギア比が高すぎて低速で(2速10キロ弱とか)運転しにくい車がほとんどになりました。オートマだったらこの速度で走るのは何も考えないでいいのですが、どうもオートマはなじめません。

今の日本の交通事情を考えると、軽自動車以上の性能は不要です。車重780kgのワゴンRであればMTだと速いとさえ思いますし、アクセルペダルはフルスロットルどころか半分以上踏んだことはないはず。妻のワゴンR(CVT)に乗っても高速道路を含め大きな不満はなかったです。つまりターボなんて不要。

狭い道でのすれ違いとか、交差点で右折待ちの車の横を通って直進するとか、どちらか片方でも軽自動車だったらうまくいくのにと思う場面は多いですし、日本の道は横幅1480mm基準で作っているのではと思います。駐車場も頭から入れてもバックで入れてもどちらでも大丈夫で、後続車を待たせなくてすみます。

もちろん趣味としての普通車(軽自動車でない車)は大いにありです。両側に20cmほど隙間があればすいすい進める上手な方だったら軽自動車でなくても問題ありませんし、そんなに細い道は通らないよという人だったら全く問題なしです。

軽自動車ってそもそも文字だけ見れば「自動車モドキ」「自動車のようなもの」です。しかし普通車がインフラのことを考えず巨大化していくのに伴い、軽自動車も大きくなることが許され、技術の進歩も合わせて、とうとう軽自動車はちょうどいい性能の車になりました。

ちなみに軽自動車枠は全長3400mm全幅1480mmで、ローバーミニは全長3075mm全幅1440mm、フィアットパンダ初代前期型は全長3380mm全幅1460mm、いずれも現代の軽自動車サイズです。国産車でも1960年代のカローラ、サニー、パブリカの初代モデルは全幅は1400mm台と現在の軽自動車サイズでした。

ではこのサイズで車内が狭いかというと、私のボディサイズ(177cm84kg)でアップライトなポジションをとると、普通の背の高さの軽自動車(アルトやミラ)でも後席はかなり広かったです。もう10cm全長が短くなっても困りません。横幅についても狭いと感じませんし、私にはこれ以上の室内サイズは不要です。寝そべりポジションで運転する人は違うかもしれませんが。

そうなると逆に21世紀の普通車は過剰な大きさ、過剰な性能になってしまったと言えます。オートマで乗りたいから性能が過剰でないといけない、なんてなんかおかしいですね。大きく重い車体での燃費悪化を埋め合わせるべくハイブリッドを使って燃費向上、だなんてブラックジョークです。

あまり知られていませんが車重が2倍になれば衝突エネルギーが2倍になります。つまり同じ事故で相手のダメージが2倍。もらい事故のことを考えても、死亡/重大な後遺症を車の性能で回避できる可能性ってかなり低いと思います。軽自動車でも普通車でも軽い怪我とか、どっちでも死亡とか、そういうのが大半でしょう。

ということで今後の私の車選びはほぼ軽自動車オンリーになりそうです。他の方については大きい重いハイパワーな車を買っても、運転技術がそれなりにあって、他車への配慮のある運転をするのであれば全く問題ありません。そうでない車が結構いるのでなんだかなあと思うことはよくありますが、過剰さを愛でるのもまた車趣味です。


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<以下は2013.5.4に書いたものです>

 基本的に私は大きい車が嫌いです。すれ違いが苦手、何度もハンドルを切り返すと嫌になる、速さを求めないという理由があるので、小さい車ばかり買っています。パターンが何種類かあります。

1、Aセグメント(2代目フィアットパンダ、現行フィアット500、軽自動車など)
 軽自動車のサイズは大好きです。市街地の交通手段として割り切れば不満なし。楽しいエンジンを積んで、乗り心地がもっとよくて、低回転から利くターボとかで乗りやすくしたモデルがあれば購入対象になります。ホンダビートのエンジンが相当よかったので、それを乗せた普通の5ドアがあれば絶対買います。ホンダN-ONEには相当期待したのですが、ライフの焼き直しかと結構がっかりしていますので試乗すらしていません。
 2代目フィアットパンダは軽自動車+10cmの絶妙サイズ、これも本命サイズの一つです。3代目パンダは幅16cm長さ25cmプラスとやや大きいですがこのくらいならまだ大丈夫。Bセグメントにする意義がなくなる絶妙サイズかもしれません。

2、Bセグメント(全長4m程度のハッチバック、デミオ、フィットのサイズ)
 全長4m幅1.7m以内、この大きさの車がもともと本命です。古くは大絶賛された1983年デビューの2代目ゴルフもこのサイズです。今はポロがほぼ同じサイズ。このサイズですとまじめに作れば高速安定性もまず不満なくできるはずです。あとゴルフバッグがそのままでは積めないのが唯一のデメリットです。

3、Cセグメントワゴン(全長4.4m近辺、BMWの3シリーズ、アクセラスポーツなど)
 ゴルフバッグを積むことを考えるとこのサイズになりますが、低いミニバンの方が何かといいかも。この中ではBMWのE46の2500cc直6ツーリング(ワゴン)は憧れでしたが、中古も古くなりもう買わないでしょうね。E90以降は大きくなりすぎましたし購入意欲がそそられません。

4、低いミニバン(全高1.6m前後、プレマシー、ストリーム)
 Bセグメントハッチバックより少し大きい車を買う場合はこれになると思います。全長はほぼCセグメントワゴンと変わらず、7人乗りで取り回しもそれほど悪くありません。でも今だと大きすぎると言って乗らないような気がします。

それ以外の車は基本的に購入対象になりません。エンジンは2000ccまでで十分ですし、6気筒すらいりません(例外はE46の直6とアルファのV6)。ボディが大きくていいのは大きいエンジンが載ることと、室内が広くなること、乗り心地がよくなること、高速安定性がよくなること、という感じでしょうけども、私はBセグメントで十分満足できます。そういう要素をさておいても欲しいという車があればわかりませんが、皆無ですね。

トランスミッションはプント並行からアクセラに乗り換えてからしばらくオートマになりましたが、最近はオートマの変速に文句を言うことが増えてMTを見直しています。デュアロジック/セレスピードのマニュアルモードという手もありますが中途半端で、マニュアルモードだけ使うのならMTの方が何かといいです。やすらぎを求めるなら穏やかなエンジン+トルコンATの車と2台体制がいいでしょうか。

私の愛車候補は常にイタリア車が筆頭ですが、フィアット500で乗り心地に満足できたので3代目パンダを予約しました。アルファは10年落ちの147を買ってしまいましたが、その後の購入対象に入る車がほぼなくなりました。本当はイギリス(ローバーなど)からBセグメントが出てくれればすごく欲しいのですがもう無理でしょうかね。

デミオ、500、147を乗って私の求める車の輪郭がほぼ固まりました。サイズは500でちょうどいいと思いますしアルファ147は大きすぎます。まあアルファ147は憧れの車の一つなので例外です。プントは現行で4mを超え大きくなりすぎたので、なかなか出ない次期プントに期待するのはやめました。

そして3代目パンダさんを購入後、やはりこのサイズが最高と確信しました。