ステンレスの主な仕上げ状態
ステンレスの表面仕上げには以下の種類があります
呼称 仕上げ状態 仕上げ方法
NO1 銀白色で光沢がない 熱間圧延熱処理又酸洗処理をする
NO2D 鈍い灰色のつや消し 上記又はつや消しロールで軽く冷延する
NO2B 2D仕上げよりやや光沢がある 2Dに適当な光沢を得る程度に冷間圧延する
BA 鏡面に近い光沢 冷間圧延後光輝熱処理を施す
NO4 光沢のある細かい目の仕上げ 150〜180番研磨をし光沢のある細かい目に仕上げる
#400 BAに近い光沢 NO2B材を#400番研磨で仕上げる
H.L(ヘアーライン) 長く研磨目を入れたもの 適当な粒度の研磨機で髪の毛状態に仕上げる
エンボス 凹凸の模様を入れる ロールによる浮き出し模様を施す
エッチング 化学処理で模様仕上げ 図案を耐酸性被覆で覆い腐食溶解する




ステンレスの汚れとサビ
主な原因として下記の条件が当てはまります
道路工事や建設工事の際、飛散する土砂、ほこり、鉄分などの付着による汚れ
汽車、電車の制動時に発生する鉄粉の付着による汚れ
自動車やバスの排気ガス中に含まれる亜硫酸ガスによる汚れ
工場、ごみ焼却場、下水処理場、ビルの冷暖房設備から発生する煤煙や亜硫酸ガスによる汚れ
海岸地帯の潮風や塩分を含んだ雨水の影響による赤錆
温泉地帯で発生する各種ガスによる汚染

以上の原因によってステンレスとはいえ錆びることも有りますが
早目に清掃をしておけば美観を損ねず
半永久的に維持することも可能です。
という訳で
簡単な清掃方法を挙げます

1.ごく軽い汚れの場合は、乾いた布で乾拭きする程度で十分です
もし水拭きした場合は必ず乾いた布で拭いて下さい
上記の程度ではなかなか汚れが除去できないときは
水拭き後、中性洗剤や石鹸水をスポンジや布に含ませ、拭くようにします。
この場合は水洗いまたは水拭き後、清浄な布または乾いた布で拭いて下さい

2.表面に錆びが生じてきた場合
水拭き後、中性洗剤の水溶液(約30倍に薄めます)を布に含ませ拭き取ります。
その後、十分に水拭きします。
スポンジ、へちま、たわしなどを用いることもあります
もし落ちにくい場合は市販の清掃薬液を用いステンレス製のたわしで
こすり落すようにします
この場合は汚れを落とした後、十分に水洗いし
さらに乾いた布で拭き取ってください
そうしないと全面に薄い黄色のしみが残って見苦しくなりますので注意してください

3.表面の錆びが固着し、黄褐色に変色している場合
炭酸カルシウム(200メッシュ以下)または
磨き粉(300メッシュ)などを用いてこすりとってみます。
鉄さびが付着して錆びを生じている時は
硝酸の希釈液(15〜20%)で拭き取ります
それでもあまり効果がない場合は
水拭き後これにフッ化水素酸(0.5〜1.0%)を混ぜた液で
洗浄すると大抵除去することが出来ます。
いずれの場合もゴム手袋を使用し、必ず水洗い、又は水拭きを行い
乾いた布で拭き取ってください。
水拭きが不十分で薬液が残ると、かえってステンレス面の赤錆を誘発することがあります。
なお市販の清掃薬液を用いる場合も同様の注意が肝要です。