たけちゃんの放浪旅日記

2010.2.7〜11(5日間)

(1日目)




 飛騨旅行から1年半ぶりに,再び愛車ラクティスとともに一人旅に出かけた。

 今回は,まだ行ったことのないところで,わりと近場の(どこが近いんやー)紀伊半島に行くことにした。
 どんな旅になるのやら。





 広島から高速を東へひた走り,最初に着いたのは,奈良の法隆寺。

 法隆寺は飛鳥時代の姿を現在に伝える世界最古の木造建築として知られている。五重塔もすばらしい。

 さすがに古さを感じるが,それと同時に何となく落ち着きを感じる場所だ。

 ちょうど,夕方近くであったことも手伝って,とても風情を感じることができた。入口から少し離れたところからのロケーションも最高だった。



 そろそろ日も沈みかけていたので,今日の宿泊場所を探すことにした。
 明日も奈良市内を散策するつもりだったので,奈良市内の近くの道の駅「針テラス」に泊まることにした。もちろん寝るのは車の中。

 ちょうど,スパ(お風呂)もあったので,暖まって寝ることにしたが,まだ2月なので夜は寒いのなんのって。ちょうど寒気も来ていて,最低気温は1度。
 おかげで,なかなか眠れなかった。



 晩ご飯は,道の駅のレストランでラーメンセットを食べた。

 もう少し奈良らしいものを食べてもよかったのだが,貧乏旅行なので,我慢,我慢。
(2日目)




 寒さでやや寝不足気味だったが,奈良市内に向け出発し,世界遺産の東大寺にやってきた。

 奈良は今年平城遷都1300年祭が開催されるらしく,公園や道路の整備が進められている。(工事中が多かった)

 公園を歩いていると,広島の宮島と同様に鹿が多く,油断すると囲まれてしまい,身動きがとれなくなってしまう。気をつけなければ。





 しばらく歩くと,大きな建物が見えてきた。あれは・・・。

 そう,大仏さまが納められている大仏殿だ。もちろん私は初めてのご対面だ。


 中に入ると,やはり大きいーーーー。

 昨年,鎌倉の大仏を見たが,それ以上に大きかった。

 しかし,誰が何のために作ったんだろう?

 歴史が苦手な私にとって,知る由もなかった。じゃあ,行くなって・・・。




 大仏を後にし歩いていると,正倉院の表示が目についたので,行って見た。

 「正倉院は,現在国の管理下におかれ,高床の校倉造(あぜくらづくり)倉庫で、聖武天皇・光明皇后ゆかりの品をはじめとする、天平時代を中心とした多数の美術工芸品を収蔵していた施設。「古都奈良の文化財」の「東大寺」の一部としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されている。」とのこと。

 まあ私にはよくわからないが,貴重なものらしい。国の管理下ということで,建物の側までも行くことが出来なかった。






 奈良市内から車で1時間ぐらい走って,有名な国宝「高松塚古墳」に行ってみた。

 昭和43年に発見されたが,実物は保存上一切公開されないので,すぐそばに壁画館を作って石棺の模型や壁画を模写したものが公開されている。

 壁画館に入ってみたが,約1500年前ぐらいに描かれたものが,今に残っているのは奇跡としか言いようがない。すごい・・・。

 現在,本物は仮説修理施設に移されて修理されているそうだ。




 次に,近くの「石舞台古墳」に行ってみた。

 横穴式石室を持つ方形墳で,7世紀の初め頃に築造されたらしい。

 石の形状から石舞台と呼ばれているそうだ。




 一路,紀伊半島の最南端を目指して高速を南下。

 途中,和歌山市内近くのサービスエリアでお昼ご飯に和歌山ラーメンを食べてみた。

 見た感じ,スープがこってりしているように見えるが,食べると以外にあっさりしていて,豚骨スープを食べ慣れていると,逆に物足りない味だ。

 でも,美味しかったよーー。




 さらに南下を続け,高速が途切れる南紀白浜までやっとたどり着いた。

 さすがにリゾート地だけあって,町には旅館やホテルがたくさん立ち並んでいて,観光地っていう感じだ。

 そんな町並みを見ながら,しばらく行くとおもしろい岩が見えてきた。

 円月島(えんげつとう)というらしく,正式名称は高嶋(たかしま)というらしい。南紀白浜のシンボルで,夕景の名所だそうだ。島の真ん中に波で削られた穴が開いている。

 おもしろい,実におもしろい・・・。



 本当は南紀白浜のアドベンチャーワールドでパンダを見たかったが,入園料が結構高いし,時間もなかったので泣く泣くあきらめて,今日の宿泊場所の串本町へ向かった。

 串本町は紀伊半島の一番南に位置し,太平洋を望む自然豊かな町だ。

 今日はさすがに車中泊はやめて,安いビジネスホテルに泊まることにした。

 晩ご飯もホテルのすぐ近くの居酒屋で済ませた。
 あーー,疲れたー。

(3日目)






 今日は朝から雨模様。

 ちょっと旅の疲れも出つつあるが,気を取り直して,紀伊半島の最南端の潮岬灯台に向かった。

 紀伊半島の最南端ともなると,さすがに風は強いし海の波も高く,太平洋に来たーーーーって感じがした。

 でも,雨がだんだん強くなってきて,この先の旅にちょっと不安を感じるなー。




 那智勝浦に向かって走っていたら,途中変な岩が集まっているところがあった。

 なんでこんなに並んでるんだ?






 10時過ぎに今日の第1目的の那智勝浦に到着した。

 那智勝浦と言えば,なんと言ってもマグロ丼でしょう。 朝ごはんも抜いて,楽しみにしてきたのだ。

 ガイドマップを見ながら目的のお店も見つかった。
 ところが,営業は11時から。まあここまで来たのだから,もう少し我慢,我慢。

 待つこと1時間,やっと11時になって,一番乗りでお店に入ってお目当てのマグロ丼を注文した。

 これがうまいこと,うまいこと。勝浦のマグロは冷凍せずに出しているそうで,冷凍とは比べ物にならないほど味もよくて美味しかった。

 それとお店のご主人がサービスでイルカの佃煮を出してくれた。ちょっとびっくりしたが,食べてみると肉のような食感でなかなか美味しかった。
 そう言えば,勝浦に来る途中,太地町というところがあって,クジラやイルカの町と看板に書いてあったな。

 今思えば,太地町は映画で有名なったなー。






 次に行ったのは熊野三山のひとつ熊野那智大社。

 すごい山道を車で登ったところに社殿がそびえていた。

 お参りした後,ちょうど駐車場から那智の滝が見えた。ちょうど雨上がりで,山から水蒸気が昇っている風景が神の国に相応しく,何か厳かな感じがした。






 そしてそのまま那智の滝に降りてみた。

 落差133mの滝を間近で見ると,さすがにすごい迫力だ。

 マイナスイオンがいっぱいで,とても気持ちがよかったなーー。




 那智の滝を後にし,次の目的地の三重県の熊野古道を目指す途中に,七里御浜という長く続く海岸があったので,休憩がてら,ちょっと寄ってみた。

 海岸線がながーく続いていて,風が心地よかった。

 天気も私の行いが良いせいか,だんだん晴れ間がのぞくようになった。

 今日も,もう一分張り走るぞー。






 今日の最後の目的地,熊野古道へ到着した。

 熊野古道は,熊野三山へ通じる参詣道だそうで,6つの道に分かれている。


 その中のひとつを少しだけ歩いてみた。大きな敷石が並べなられていて,歩きやすいように山道が作られている。



 もちろん,世界遺産にもなっているが,昔の人はよくこんな道作ったもんだなーと感心するばかりだ。


 とても最後まで歩けそうにないので,しばらく行って引き返した。

 足がだるーーーい。




 熊野古道を後にし,今夜の宿泊場所である紀勢自動車道のサービスエリア「奥伊勢」に到着した。

 サーヒスエリアでうどんを食べて,早々と車の中で床についた。

 今日もよく走ったなーーー。

 明日はいよいよ伊勢神宮だ。
(4日目)






 朝早く目が覚めたので,サービスエリアを後にして,さっそく伊勢神宮を目指した。

 まだ朝早かったので,参拝する人もまばらだったが,空気が澄んでいて,とても気持ちが良かった。

 伊勢神宮は,伊勢の宇治の五十鈴(いすず) 川上にご鎮座の皇大神宮(こうたいじんぐう,内宮=ないくう)と,伊勢の山田の原にご鎮座の豊受大神宮(とようけだいじんぐう,外宮=げくう)や別宮など125社神社の総称だそうだ。

 参拝の順番も一般的には外宮から行くらしい。






 次に車で10分くらい走ると内宮に着いた。

 こちらも,まだ参拝する人は少なかったが,ここである人に遭遇してしまった。

 境内を歩いていると,前の方に太ったものすごい,けばい,いゃ失礼,派手な女性と,いかにも付き人のような男性が歩いていた。

 女性はどっかで見たことがあるような気がするなと思いながら,名前が思い出せずしばらく歩いていたら,いつの間にかいなくなってしまった。

 たぶん,御祓いを受けるために社務所に入ったのだろう。

 後からやっとのことで思い出した。

 オペラ歌手でタレントの森久美子だ。なんで朝早くあんなところにいたんだろうと,さっそく彼女のブログをチェックしてみたら,伊勢神宮の写真がアップされてて,名古屋に来たついでに伊勢神宮を訪れたらしい。

 さすがに,すごいオーラというか,一般人ではないなと思ったのは間違いではなかった。







 参拝が終わって,すぐ近くに昔ながらの通りにお店がたくさん並んでいたので,少し歩いてみた。


 ちょうど,話題になった赤福の本店があったので,お土産に買って帰ることにした。




 それから,ちょうどお腹もすいてきたので,伊勢市と言えばうどんが有名なので,食べてみた。


 麺は太めで結構腰があるが,出汁が少ないのがちょっと不満だったかな。まあ,濃い出汁だったので,なみなみと入れると辛いかもしれない。




 伊勢神宮を後にして,次に伊勢志摩スカイラインを通って鳥羽市に向かった。

 途中,見晴らしのよい朝熊山展望台で休憩し伊勢湾に浮かぶ島々を眺めた。ちょっと霞がかかっていて見えづらかったが。






 宿に入るまで時間があったので,鳥羽湾の遊覧船に乗ることにした。


 約1時間の遊覧だったが,途中カモメの大群が押し寄せてきて何かと思ったら,観光客がくれる餌目当てだった。


 案の定遊覧船の売店のおばちゃんが餌(なぜかポテトチップスのバーベキュー味)を売りに来て,飛んでるカモメに向かって餌を投げたら食べるからと言うので,私も買ってみたら,遊覧船と同じスピードで飛んで,投げた餌を見事キャッチして食べていた。


 しかし,あれは完全に観光客に育てられている感じだったなー。







 今回の旅行最期の宿泊は,ちょっといい宿に泊まることにしていて,あらかじめ「扇芳閣」という旅館を予約しておいた。

 宿について,まず大浴場に入ってゆっくりくつろいで,いよいよ夕食の時間。

 やっぱり伊勢と言えば,伊勢えびですよねー。ちょっと小ぶりだったが,おいしかったー。

 旅の疲れが出たせいか,早々に寝床についてしまった。

 明日はいよいよ広島に帰る日だ。

(5日目)





 朝早く目が覚めたので,散歩に出てみることにした。

 ちょうど,旅館の裏が里山になっていたので,日の出を見ようと頂上まであがってみたら神社があってお参りした。

 他にも,旅館の支配人が作った音楽人形館やめだかの池など,なかなか楽しませてくれる場所だった。

 そんな扇野の里を後にし,紀伊半島の5日間の旅を終え,広島への帰路についた。




(感想)
  紀伊半島は思っていた以上に広くて長い道程だったが,自然が豊かで気持ちが清清しくなるようでした。夜はちょっと寒かったですが・・・。
 次に行くときは,南紀白浜のアドベンチャーワールドに行ってパンダが見たいですね。


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